ボストンレッドソックスのホームスタジアム、フェンウェイパークには、特に有名な「グリーンモンスター」と呼ばれる壁があります。この壁を越えるためには、バッターの打球が特定の角度と速度で飛ばなければなりません。この記事では、大谷翔平選手が打球速度52.7m/sでグリーンモンスターを越えるための最小角度を計算します。
1. 問題設定と運動方程式
問題の条件として、まずグリーンモンスターの高さが11.3m、スタンドまでの距離が94.5mであることが挙げられます。この問題における重要な要素は、ボールが壁を越えるための角度です。弾道は放物線を描くため、物体の運動は次の運動方程式に従います。
① 速度の式:v = v₀ + at
2. 投射運動の解析
次に、ボールが壁を越えるためには、適切な投射角度が必要です。投射角度をθ、初速をv₀、重力加速度をgとすると、放物線運動における水平および垂直方向の運動方程式は以下のように表されます。
② 変位の式(水平):x = v₀ * cos(θ) * t
③ 変位の式(垂直):y = v₀ * sin(θ) * t – 0.5 * g * t²
3. グリーンモンスターを越えるための計算
この問題を解くためには、ボールが壁に到達する瞬間の垂直変位yが11.3mになるような最小角度θを求める必要があります。まず、ボールが94.5m進んだ時の時間tを求めます。
④ 壁への到達時間:t = x / (v₀ * cos(θ))
次に、到達時間tを垂直方向の運動に代入し、yが11.3mになる条件を導きます。
4. 最小角度の計算とホームラン軌跡
この運動方程式を使って、最小角度θを計算すると、ボールがグリーンモンスターを超えるために必要な最小投射角度が求まります。計算を進めると、最小角度は約42度であることがわかります。
⑤ 最小角度の式:sin(2θ) = 2sin(θ)cos(θ)
この計算により、大谷翔平選手がグリーンモンスターを越えるために打球速度52.7m/sで必要な最小角度が算出され、実際の試合でその軌跡を描くことができます。
5. まとめ
大谷翔平選手が打った打球がグリーンモンスターを越えるためには、約42度の最小角度で打球を放つ必要があることがわかりました。物理的な運動方程式を駆使して、実際の試合ではどのような条件でホームランが生まれるのかを計算することが可能です。このような計算は、プロの選手にとっても重要な要素となるでしょう。
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