Gコードのプログラムにおいて、特にG91とローカル変数の扱いは初心者から上級者まで悩ましいポイントです。ここでは、OKUMA OH-OSP機種におけるローカル変数の設定とG91の動作について、具体的に解説します。
1. G91とG90の違いについて
GコードにおけるG90とG91は、位置決めの方式を決定します。G90は「絶対座標モード」を指定し、G91は「インクリメンタル（相対）座標モード」を指定します。G90の設定では、各座標が原点からの絶対的な位置として指定されますが、G91では、直前の位置からの変位（相対座標）として指定されます。
したがって、G91が有効な状態で指定された座標は、前回の位置を基準にして移動します。これが「インクリメンタルモード」での動作です。
2. ローカル変数cmの扱い
質問にある「cm=0」という設定は、Gコードにおける変数の設定です。OKUMAのCNCでは、変数を定義することができ、これを使用することで柔軟なプログラム作成が可能です。この場合、cmはローカル変数として定義され、その値を後続のGコードで利用することができます。
G91モードにおいて「g91 g01 x=cm y=cm」と記述された場合、cmの値が0であれば、直前の位置からx軸およびy軸に対して0の移動が指示されます。したがって、このコマンドが動作するためには、cmが正しく設定され、G91が有効であることが必要です。
3. G91モードと0入力の問題
G91のモードで「x=cm y=cm」と入力した場合、cmが0であれば、X軸およびY軸の移動は行われません。つまり、cm=0は「動かさない」という意味になり、特に問題はないと考えられます。
0入力が「ダメか」という質問に関しては、特にエラーは発生しませんが、動きがないだけなので意図的に移動させたい場合は、cmの値を変更する必要があります。例えば、cm=10であれば、G91モードにおいてX軸およびY軸が10mmずつ相対的に移動します。
4. Gコードの実際の動作確認
実際にOKUMA OH-OSP機でプログラムを実行する際には、G90とG91を切り替えるタイミング、変数の設定、そしてその後のコマンドを正確に理解することが重要です。上記のように、cm=0の設定はG91モードで動作しますが、移動を期待するのであれば、cmに適切な値を設定する必要があります。
また、G90に戻る際には、絶対座標に基づいた移動が再び行われるため、プログラムの中でこれらの設定をうまく使い分けることが大切です。
5. まとめ
OKUMA OH-OSPのGコードにおけるG91モードの使用方法、ローカル変数の設定、そしてその動作について解説しました。G91モードでは相対座標での移動が行われるため、変数cmを適切に設定することで、動作を制御できます。0入力はエラーを引き起こすことはなく、単に移動がないだけです。Gコードを正しく使用するためには、各モードの違いと変数の取り扱いに注意を払い、目的に応じたプログラム作成が求められます。
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