フィボナッチ数列は、数学の中でも非常に興味深い数列の一つです。1, 1, 2, 3, 5, 8, 13, 21, 34, 55, 89,…と続くこの数列の中で、8で割り切れる数が何個あるのかを調べることは、数論や整数の性質に関する深い理解を深める良い問題です。この記事では、2025項までのフィボナッチ数列における8で割り切れる数の個数を求める方法を解説します。
1. フィボナッチ数列とは?
フィボナッチ数列とは、最初の2つの数が1で、その後は前の2つの数を足し合わせた数で構成される数列です。数式で表すと、次のようになります。
F(n) = F(n-1) + F(n-2) であり、F(1) = 1, F(2) = 1 です。
2. フィボナッチ数列における8で割り切れる数
フィボナッチ数列の各項において、8で割り切れる数を調べるためには、数列の各項が8で割り切れるかどうかをチェックする必要があります。しかし、このまま手作業で進めるのは非常に非効率です。
そこで、数列の性質に注目します。フィボナッチ数列の項は周期的な性質を持っており、特にモジュロ(剰余)演算においては周期が現れることが知られています。具体的には、フィボナッチ数列の各項を8で割った余りを調べると、一定の周期で繰り返しのパターンが見つかります。
3. フィボナッチ数列の余りの周期性
フィボナッチ数列の各項を8で割った余りを計算してみましょう。最初の数項を調べると、次のような余りのパターンが見つかります。
項番号 | フィボナッチ数 | 余り (mod 8) |
---|---|---|
1 | 1 | 1 |
2 | 1 | 1 |
3 | 2 | 2 |
4 | 3 | 3 |
5 | 5 | 5 |
6 | 8 | 0 |
7 | 13 | 5 |
8 | 21 | 5 |
9 | 34 | 2 |
10 | 55 | 7 |
11 | 89 | 1 |
ここで見るように、フィボナッチ数列を8で割った余りは周期的に繰り返し、特に「0」という余りが現れる項を特定することができます。余りが0になる項が、8で割り切れるフィボナッチ数です。
4. 8で割り切れるフィボナッチ数の個数
フィボナッチ数列の各項の余りのパターンは、8の周期で繰り返されます。上の表をもとに、8で割り切れる項は「6項目」と「12項目」など、周期的に現れます。この周期の長さは8で、1周期あたり2つの項が8で割り切れることが分かります。
したがって、2025項までのフィボナッチ数列における8で割り切れる数の個数を求めるには、2025項を8で割って、その商に2を掛ければよいことが分かります。
5. 2025項までの8で割り切れる数の個数
2025項を8で割った商は、
2025 ÷ 8 = 253 となります。
したがって、2025項までのフィボナッチ数列における8で割り切れる数の個数は、
253 × 2 = 506 です。
まとめ:フィボナッチ数列における8で割り切れる数の個数
フィボナッチ数列における8で割り切れる数は、2025項までに506個存在します。このような数列の性質に基づいた問題を解くことで、数論の興味深い側面を学ぶことができます。また、余りの周期性を理解することが、問題解決に役立つ重要な手法となります。
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