位相空間における有界集合の直径の証明

大学数学

この問題では、距離空間(X, d)において、有界な部分集合Aの直径diam(A)が、Aの閉包Āの直径diam(Ā)と等しいことを示すことが求められています。具体的には、diam(A) = diam(Ā)を証明する必要があります。以下でその証明方法を解説します。

1. 問題の理解と定義の確認

まず、直径の定義を確認します。距離空間(X, d)において、部分集合Aの直径diam(A)は次のように定義されます。

diam(A) = sup{d(p, q) | p, q ∈ A}

ここで、supは上限を意味します。また、ĀはAの閉包であり、Aのすべての点とその極限点を含んだ集合です。Aが有界であるとは、Aのすべての点がある大きさの範囲内に収まることを意味します。

2. 証明の進行

証明するためには、以下の2つの不等式を示す必要があります。

  • diam(A) ≤ diam(Ā)
  • diam(Ā) ≤ diam(A)

まず、diam(A) ≤ diam(Ā)を示します。Aの各点p, qに対して、d(p, q)はAの任意の点からĀに含まれる点への距離の上限であるため、diam(A)はdiam(Ā)より小さいか等しいことが分かります。

3. 反対方向の不等式

次に、diam(Ā) ≤ diam(A)を示します。ĀはAの閉包であるため、Aのすべての点はĀに含まれます。つまり、Aの点同士の距離の上限はĀの点同士の距離の上限を超えません。したがって、diam(Ā)はdiam(A)より小さいか等しいです。

4. 結論

上記の2つの不等式を示したので、diam(A) = diam(Ā)が成立することが確認できました。したがって、有界な部分集合Aに対して、Aの直径はその閉包Āの直径と等しいことが示されました。

5. まとめ

この問題では、距離空間における有界集合Aの直径がその閉包Āの直径と等しいことを証明しました。証明においては、直径の定義と閉包の性質を利用しました。この証明方法を理解することで、同様の問題にも適用できる知識を得ることができました。

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