等差数列の求め方:2で割ったら1余り、3で割ったら2余る数列の初項、公差、項数の導出

高校数学

等差数列の問題において、特定の条件を満たす数を求めることはよくあります。今回の問題では、「100以下の自然数で、2で割ったら1余り、3で割ったら2余る数」を小さい順に並べた数列が等差数列になるというものです。本記事では、どのようにしてこの条件を満たす数を表現し、等差数列を求めるかをステップごとに解説します。

問題の条件を理解する

まず、問題で与えられた条件を整理しましょう。求める数は次の2つの条件を満たす必要があります。

  • 2で割ったら1余る
  • 3で割ったら2余る

これを数式で表すと、次のようになります。

x ≡ 1 (mod 2) および x ≡ 2 (mod 3) です。

ここで、「≡」は合同式を示しており、指定された割り算の余りを意味します。この条件を満たす数を見つけるために、合同式を解く必要があります。

合同式を解く方法

まず、「x ≡ 1 (mod 2)」という条件は、xが奇数であることを意味します。次に、「x ≡ 2 (mod 3)」という条件を考えます。これらを満たす数を見つけるために、合同式の解法を使って、xの一般的な形を求めます。

まず、x = 2k + 1(kは整数)とおくと、この式はxが奇数であることを表します。次に、この式を2番目の合同式「x ≡ 2 (mod 3)」に代入します。

2k + 1 ≡ 2 (mod 3)

これを解くと、k ≡ 1 (mod 3) となります。したがって、k = 3n + 1(nは整数)とおくことができます。これを最初の式に代入すると。

x = 2(3n + 1) + 1 = 6n – 1 となります。

数列の一般項と初項

このようにして、条件を満たす数は「x = 6n – 1」と表すことができます。ここで、nは自然数です。この式は、6の倍数から1を引いた数を示しており、具体的には次のような数列になります。

5, 11, 17, 23, 29, 35, 41, 47, 53, 59, 65, 71, 77, 83, 89, 95

この数列は、初項が5で、公差が6の等差数列です。

項数を求める

次に、この数列の項数を求めます。問題では「100以下の自然数」とありますので、最後の項が100を超えないようにします。最初の数は5で、公差が6ですので、n番目の項は次のように求められます。

x_n = 6n – 1

これが100以下であるためには、次の不等式を満たす必要があります。

6n – 1 ≤ 100

この不等式を解くと、n ≤ 17 となります。したがって、項数は17項です。

まとめ

今回の問題では、2で割ったら1余り、3で割ったら2余る数を求めることで、等差数列を求めることができました。この数列は、初項が5、公差が6、項数が17の等差数列です。数列の一般項を求めるためには、与えられた条件を合同式に変換し、それを解くことで数式を導き出すことが重要です。

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