正規分布と確率変数:P(22≦X≦26)とP(20≦X≦35)の求め方

高校数学

確率変数が正規分布に従うとき、特定の範囲における確率を求める方法を理解するのは少し複雑ですが、基本的な手法を使えば解くことができます。今回は、P(22≦X≦26)やP(20≦X≦35)のような問題における途中式とその意味を解説します。

1. 正規分布の理解とZスコア

まず、正規分布の問題を解く上で重要なのは、Zスコアを使うことです。Zスコアは、正規分布における値が平均からどれだけ離れているかを示す指標です。Zスコアは次のように求めます。

Z = (X – μ) / σ

ここで、Xは確率変数、μは平均、σは標準偏差です。これを使うことで、正規分布の問題を標準正規分布に変換し、標準正規分布表を使って確率を求めることができます。

2. (4)P(22≦X≦26)の解法

問題「P(22≦X≦26)」では、Xの範囲が与えられています。この問題を解くために、まずはXの値をZスコアに変換します。例えば、μ = 30.4、σ = 2の場合、X = 22とX = 26のそれぞれに対してZスコアを計算します。

Z(22) = (22 – 30.4) / 2 = -4.2

Z(26) = (26 – 30.4) / 2 = -2.2

これにより、P(22≦X≦26)は、P(-4.2≦Z≦-2.2)となります。次に、標準正規分布表を使用して、Zスコアに対応する確率を求めます。ここで注意すべきは、P(-2≦Z≦-1)やP(1≦Z≦2)という形式に変換して求める方法です。

3. (5)P(20≦X≦35)の解法

次に、問題「P(20≦X≦35)」を解くためには、同様にXの値をZスコアに変換します。

Z(20) = (20 – 30.4) / 2 = -5.2

Z(35) = (35 – 30.4) / 2 = 2.3

P(-5.2≦Z≦2.3)のように、標準正規分布表を使って確率を求めます。この場合、P(-5.2≦Z≦0)とP(0≦Z≦2.3)を足す形で確率を求めることになります。

4. 解法の途中式とその意味

解答の途中式で出てきたP(-2≦Z≦-1)= P(1≦Z≦2)の部分ですが、これは標準正規分布の対称性を利用しています。標準正規分布では、Zスコアが正でも負でも、同じ距離にある確率は同じになります。したがって、P(-2≦Z≦-1)とP(1≦Z≦2)は等しいという特性を使って、問題を解く際に効率的に計算を進めることができます。

5. まとめ

正規分布の問題では、まず確率変数をZスコアに変換し、その後標準正規分布表を使って確率を求めます。途中式で使われるP(-u≦Z≦v)=P(u)+P(v)やP(-u≦Z≦-v)=P(u)-P(v)の考え方を理解することで、確率を効率的に求めることができます。標準正規分布の対称性を利用して計算を簡略化することも大切なポイントです。

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