トランスジェンダーについて調べると、出生時の性別が男性で性自認が女性である人(MtF)の話を目にする機会が多い一方で、出生時の性別が女性で性自認が男性である人(FtM)については、あまり見かけないと感じる人もいます。
しかし、実際にはFtMのトランスジェンダーも存在しており、単純に少ないというより、社会的な認知や公表される機会の違いによって見え方に差が生じています。
この記事では、MtFとFtMの違いや、なぜ女性から男性へのトランスジェンダーが少なく見えるのか、その背景について分かりやすく解説します。
トランスジェンダーには男性から女性だけでなく女性から男性も存在する
トランスジェンダーとは、出生時に割り当てられた性別と、自分自身が認識している性別(性自認)が異なる人を指します。
出生時の性別が男性で性自認が女性の場合はMtF(Male to Female)、出生時の性別が女性で性自認が男性の場合はFtM(Female to Male)と呼ばれることがあります。
そのため、「男性から女性になる人」だけがトランスジェンダーというわけではなく、女性から男性になる人も一定数存在します。
FtMのトランスジェンダーが少なく見える理由
FtMが少なく感じられる大きな理由の一つは、メディアやインターネット上で取り上げられる機会の違いです。話題になる人物やニュースの内容によって、特定のケースが目立って見えることがあります。
また、トランスジェンダーであることを公表するかどうかは本人の判断によります。周囲の環境や仕事、人間関係への影響を考えて、あえて公表しない人もいます。
例えば、職場や家族に理解があるか分からない場合、自分の性自認について話すことに慎重になる人もいます。そのため、実際に存在する人数と、社会で目にする人数には差が生じます。
女性から男性になる人が公表しにくいと言われる背景
FtMの人が公表しにくい理由は、人によって異なります。トランスジェンダーであること自体に対する周囲の反応への不安や、プライバシーを守りたいという考えがあります。
また、外見や生活上の変化によって周囲が気づきにくい場合もあります。例えば、服装や髪型などの表現だけでは、必ずしもその人の性自認が分かるわけではありません。
一方で、本人が自然な形で生活している場合、周囲から見た時に「トランスジェンダーの人」として認識されないこともあります。
「女性のほうが生きやすいから公表しない」という単純な話ではない
男性と女性のどちらが生きやすいかという点は、社会や文化、個人の環境によって大きく異なります。そのため、「女性から男性になる人が少ないのは女性のほうが有利だから」と一概に説明することはできません。
性自認は、社会的なメリットやデメリットだけで決まるものではありません。自分自身をどのように認識しているかという、個人の内面的な感覚に関わるものです。
例えば、外見上は周囲から女性として見られていても、自分自身の認識が男性である場合、その違和感を抱えて生活している人もいます。
統計上もFtMの存在は確認されている
トランスジェンダーの割合については、調査方法や国、年代によって数字に違いがあります。しかし、多くの調査でMtFだけでなくFtMの存在が確認されています。
ただし、調査対象や質問方法によって結果は変化します。自分の性自認について回答することに抵抗がある人もいるため、正確な人数を把握することは簡単ではありません。
そのため、「見かけないから存在しない」と考えるのではなく、見えている範囲と実際の存在数は異なる可能性があると理解することが大切です。
トランスジェンダーへの理解で大切なこと
トランスジェンダーについて考える際には、人数の多さだけで判断するのではなく、一人ひとり異なる事情があることを理解することが重要です。
公表して活動している人もいれば、周囲に伝えず自分らしく生活している人もいます。どちらも本人の選択として尊重されるべきものです。
例えば、身近な人が自分の性自認について話した場合も、すぐに判断するのではなく、その人がどのような経験をしてきたのかを聞く姿勢が大切になります。
まとめ
女性から男性になるFtMのトランスジェンダーは、決して珍しい存在ではありません。ただ、メディアで取り上げられる内容や、公表する人の割合によって少なく見えることがあります。
また、公表しない理由は単純に「女性のほうが生きやすいから」というものではなく、環境や本人の考え、プライバシーなどさまざまな要因があります。
トランスジェンダーについて理解するには、目に見える人数だけで判断せず、多様な性のあり方が存在することを知ることが大切です。


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