計装工事では、温度・圧力・流量などの測定機器から制御盤や計装盤へ信号を送るために、さまざまな種類のケーブルが使用されます。特に現場ではCVケーブルをはじめ、多くの種類や規格が存在するため、最初は覚えるのが難しく感じることがあります。
しかし、計装工事で使用されるケーブルは、用途ごとの特徴を理解すると整理しやすくなります。この記事では、計装工事でよく使われる代表的なケーブルの種類や、それぞれの使用目的、覚えるポイントについて詳しく解説します。
計装工事で使用されるケーブルの基本的な考え方
計装工事で使われるケーブルは、主に「電源を送るためのケーブル」と「信号を伝送するためのケーブル」に分けて考えると理解しやすくなります。
例えば、ポンプやモーターなどの機器へ電力を供給する場合は動力用ケーブルを使用します。一方で、温度センサーや流量計などから制御装置へ情報を送る場合は、微弱な信号を正確に伝えるための計装用ケーブルが使用されます。
計装ではノイズの影響を受けると誤作動につながるため、単純に電気が流れればよいという考えではなく、使用環境に合ったケーブルを選定することが重要です。
計装工事でよく使われるCVケーブルとは
CVケーブルは「架橋ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブル」のことで、電力用ケーブルとして幅広く使用されています。工場やプラントなどの設備工事でも非常によく登場する代表的なケーブルです。
主な用途は、制御盤や分電盤から機器へ電源を供給する配線です。例えば、制御盤からポンプやファンへ電源を送る場合などに使用されます。
CVケーブルには2芯、3芯、4芯などさまざまな種類があり、流す電流や接続する機器によって太さや芯数を選択します。
計装信号でよく使用されるCVVケーブル
計装工事ではCVケーブルと似た名前のCVVケーブルも頻繁に使用されます。CVVは「制御用ビニル絶縁ビニルシースケーブル」で、制御信号や低圧回路の配線に使用されます。
例えば、リレー信号、接点信号、制御機器間の信号伝送などで使われることが多く、計装盤周辺では非常によく見かけるケーブルです。
CVVは電力を大きく送る目的ではなく、制御や監視を行うための信号線として利用される点がCVケーブルとの大きな違いです。
計装工事で覚えておきたい代表的なケーブル種類
計装工事では、CVやCVV以外にも用途に応じてさまざまなケーブルが使用されます。
| ケーブル種類 | 主な用途 |
|---|---|
| CVケーブル | 電源供給、動力配線 |
| CVVケーブル | 制御信号、接点信号 |
| MVVSケーブル | 弱電信号、計装信号 |
| KPEVケーブル | 計装用信号伝送 |
| AEケーブル | 火災報知設備などの信号線 |
| 同軸ケーブル | 高周波信号や通信 |
例えば、温度計や圧力計から4-20mA信号を制御盤へ送る場合には、KPEVなどの計装用ケーブルが使われることがあります。
一方で、機器を動かすための電源配線ではCVケーブルが選ばれるなど、目的によって使い分けられています。
計装用ケーブルで重要なシールド付きケーブル
計装信号は電圧や電流が小さいため、周囲のノイズの影響を受けやすい特徴があります。そのため、シールド付きケーブルが使用されるケースが多くあります。
シールドとは、ケーブル内部の信号線を金属などで覆い、外部からの電磁ノイズを防ぐ構造です。
例えば、インバーター設備の近くに設置されたセンサー配線では、ノイズ対策としてシールドケーブルを使用することがあります。適切なケーブルを選ばないと、計測値の乱れや制御不良につながる可能性があります。
計装工事初心者がケーブルを覚えるコツ
計装ケーブルを覚える際は、名称を丸暗記するよりも「何のために使うケーブルなのか」を理解することが大切です。
例えば、CVは電源、CVVは制御、KPEVは計装信号というように、大まかな役割を覚えると現場で判断しやすくなります。
また、実際の施工現場では図面のケーブル記号や端子番号を見る機会が多いため、図面と実物を照らし合わせながら覚えることで知識が定着しやすくなります。
ケーブル選定で注意するポイント
同じような用途でも、設置場所や環境によって適したケーブルは変わります。屋内か屋外か、温度条件、油や薬品への耐性、ノイズ環境などを考慮する必要があります。
例えば、屋外プラントでは紫外線や雨の影響を受けるため耐候性を確認する必要があります。また、高温設備周辺では耐熱性能を持つケーブルが必要になる場合があります。
実際の計装工事では、単純にケーブルの種類だけを見るのではなく、機器仕様書や施工基準を確認して選定することが重要です。
まとめ
計装工事で使用されるケーブルは種類が多く見えますが、用途ごとに整理すると覚えやすくなります。
基本的には、電源供給ならCVケーブル、制御信号ならCVVケーブル、微弱な計装信号ならKPEVなどの計装用ケーブルというように役割を理解することが重要です。
現場で必要になる知識は、名称を暗記するだけではなく、どの機器でどのような信号を扱うのかを理解することで身につきます。計装工事の経験を積みながら、図面や施工例と合わせて覚えていくことが上達への近道です。


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