気体の溶解度の計算では、「水に溶けた気体の体積が、どの圧力で測定されたものなのか」を正しく理解することが重要です。特に、水素が3atmで33mL溶けるという説明で「なぜ2atmの条件で測った値になるのか」と疑問に感じる人は多くいます。この記事では、気体の溶解量と圧力の関係、そしてボイルの法則を使った考え方を分かりやすく解説します。
まず気体の溶解度は圧力に比例する
一定温度で水に溶ける気体の量は、その気体が水に接している圧力に比例します。これは「ヘンリーの法則」と呼ばれる関係です。
例えば、水素が2atmの圧力で水1Lに22mL溶ける場合、圧力が3atmになると溶ける量は比例して増えます。
計算すると、2atmで22mLなので、3atmでは次のようになります。
22mL×(3atm÷2atm)=33mL
つまり、3atmの水素圧力のもとでは、水1Lに33mLの水素が溶けています。
「3atmで33mL溶ける」の意味を理解する
ここで注意したいのは、「33mL」という数字は、水素が3atmの状態で存在するときの体積を表しているということです。
つまり、水に溶けている水素を取り出して、そのまま3atmの圧力条件で体積を測定した場合に33mLになるという意味です。
しかし、問題では「1atmで測定するといくらになるか」と聞かれています。そのため、33mLという量を1atmの状態に換算する必要があります。
なぜ「2atmのもとで測ったらなる値」と書いてあるのか
解説の「2atmのもとで測ったらなる値」という表現は、少し分かりにくい書き方になっています。正確には、「33mLは3atmの圧力条件で存在する水素の体積なので、別の圧力での体積に換算する」という意味です。
この問題では、2atmで22mL溶けるという基準を使って3atmでの溶解量を求めています。そのため、解説の中で2atmという言葉が出てきて混乱しやすくなっています。
しかし、33mL自体は3atmで溶けている水素の量です。2atmで測定した値ではありません。
ボイルの法則で1atmでの体積に変換する
気体は圧力が変化すると体積も変化します。温度と気体の量が一定の場合、圧力と体積の関係はボイルの法則で表されます。
P₁V₁=P₂V₂
これは、圧力が高くなると気体の体積は小さくなり、圧力が低くなると体積は大きくなるという関係です。
今回は、3atmで33mLの水素が存在すると考えます。これを1atmでの体積に直します。
3atm×33mL=1atm×V
したがって、
V=99mL
となります。
ただし、問題文や解説によっては「33mL」を2atm基準の値として扱う場合があります。その場合は、どの圧力で測った体積なのかを確認する必要があります。
体積の基準圧力を意識すると混乱しない
気体の問題で最も重要なのは、「何mLという体積が、何atmの状態での体積なのか」を常に確認することです。
例えば、「3atmで33mL」という表現なら、33mLは3atm時の体積です。一方、「1atm換算で何mLか」と聞かれたら、ボイルの法則を使って圧力を変換します。
気体の体積は圧力によって変わるため、単純に「溶けた量=体積」と考えると混乱します。必ず基準となる圧力をそろえて計算することが大切です。
まとめ|33mLは3atm条件の値、換算して比較する
水素が3atmで水1Lに33mL溶けるというのは、3atmという圧力条件で考えた場合の体積です。
「2atmのもとで測ったらなる値」という説明は表現が不正確で、混乱を招きやすい部分です。大切なのは、33mLがどの圧力での体積なのかを確認することです。
気体の溶解度ではヘンリーの法則で溶ける量を求め、最後にボイルの法則で指定された圧力での体積へ変換する、と考えると問題を整理して解くことができます。


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