数列の和Snが与えられているとき、一般項anを求める問題では、初項だけ別の値になるように見えて戸惑うことがあります。特にSn=n²+1のような式では、n≧2で求めたan=2n−1と、a₁=S₁から求めた値が一致しないように見えるため、混乱しやすいポイントです。
この記事では、なぜこのような違いが起こるのか、数列の和と一般項の関係を確認しながら、正しい一般項の求め方をわかりやすく解説します。
数列の和Snと一般項anの基本的な関係
数列{an}の初項から第n項までの和をSnとすると、次の関係が成り立ちます。
Sn=a₁+a₂+…+an
この式から、第n項だけを取り出すには、第n項までの和から第(n−1)項までの和を引きます。
an=Sn−S(n−1)
つまり、nが2以上の場合は、この公式を使って一般項を求めることができます。
Sn=n²+1からa₂以降を求める
今回の数列では、
Sn=n²+1
と与えられています。
n≧2のとき、
an=Sn−S(n−1)
なので、
an=(n²+1)-{(n−1)²+1}
となります。
ここで展開すると、
(n−1)²=n²−2n+1
なので、
an=n²+1-(n²−2n+1+1)
=n²+1-(n²−2n+2)
=2n−1
となります。
したがって、n≧2では、
an=2n−1
となります。
a₁だけ別の値になる理由
ここで問題になるのが、初項を求めると、
a₁=S₁=1²+1=2
となり、先ほどの式an=2n−1にn=1を代入すると、
a₁=2×1−1=1
になってしまう点です。
これは計算ミスではなく、与えられたSnの式自体が原因です。
Sn=n²+1という式は、すべてのnに対する和の式として考えると、n=1の場合に矛盾が発生します。
実際に確認すると、
S₁=2
S₂=5
なので、
a₂=S₂−S₁=5−2=3
となります。
一方、an=2n−1なら、a₂=3となり一致します。しかしa₁だけは別扱いになります。
正しい一般項は場合分けして表す
この数列の一般項は、1つの式だけで表すことはできません。
正しくは、
a₁=2
n≧2のとき an=2n−1
という場合分けになります。
つまり、数列は、
2, 3, 5, 7, 9, …
となります。
この数列を見ると、2番目以降は奇数が続きますが、最初だけ2になっています。
なぜ一般項を求める問題では注意が必要なのか
多くの問題ではSnの式が自然数nに対してすべて成立するように作られているため、an=Sn−S(n−1)で求めた式をそのまま一般項として使えることが多いです。
しかし、今回のようにSn=n²+1では、定義域の確認が必要になります。
特にS(n−1)を使う方法では、n=1の場合はS₀が必要になります。S₀は通常0と考えますが、今回の式をそのまま代入すると、
S₀=0²+1=1
となり、和の性質と一致しません。
このため、n=1だけは公式を適用できず、別に考える必要があります。
まとめ
Sn=n²+1で与えられた数列では、n≧2についてはan=2n−1となります。しかし、初項はS₁から求めるとa₁=2であり、2n−1にn=1を代入した値とは一致しません。
これは計算ミスではなく、Sn=n²+1という和の式がn=1の場合まで一貫して成立する形ではないために起こる現象です。
数列の和から一般項を求めるときは、公式を使うだけでなく、初項や定義域を確認することが重要です。場合によっては、今回のように一般項を場合分けして表す必要があります。


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