平均速度の求め方:時速12キロと6キロの往復問題の解説

算数

「自宅から学校まで行きを時速12キロで走って、学校から自宅までの帰りを時速6キロで歩きました。往復の平均速度は時速何キロか?」という問題に対して、「(12+6)÷2=9」という単純な計算では間違いになります。この記事では、この計算がなぜ間違っているのか、正しい平均速度の求め方について解説します。

平均速度とは?

平均速度は、移動の総距離を総時間で割った値です。単純に「速さの平均」を求めることとは異なり、片道の速さが違う場合には、距離と時間を考慮する必要があります。

式で表すと、平均速度 v は次のように求めます。

v = 総距離 / 総時間

間違った計算方法

問題において、行きの速さが12キロ、帰りの速さが6キロと与えられています。もしこれらを単純に足して2で割る(12 + 6)÷ 2 = 9とすると、平均速度が9キロと求めてしまいます。しかし、この方法は誤りです。

なぜなら、速さが異なる場合、単純に足して割ってしまうと時間の長さが無視されてしまうためです。速さが遅い時、移動にかかる時間が長くなるため、平均速度を計算する際には時間の違いも考慮しなければなりません。

正しい計算方法

正しい平均速度の求め方は、総距離を総時間で割る方法です。まず、総距離を計算します。行きと帰りの距離は同じなので、総距離は2倍の距離です。

次に、総時間を計算します。各区間での時間は、距離を速度で割って求めます。

行きの時間 t₁ = 距離 / 速度 = d / 12

帰りの時間 t₂ = 距離 / 速度 = d / 6

総時間は t₁ + t₂ = d / 12 + d / 6 = (d / 12) + (2d / 12) = 3d / 12 = d / 4

総距離は2dなので、平均速度 v は次のように求められます。

v = 総距離 / 総時間 = 2d / (d / 4) = 2d * 4 / d = 8

まとめ

この問題の正しい平均速度は8キロです。最初の計算方法((12+6)÷ 2)は、速度が異なるため正しくありません。正しい方法は、総距離を総時間で割ることで求めます。平均速度は「速さの平均」ではなく、移動の総距離と総時間を考慮して計算することが重要です。

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