古典文法を学習していると、「尊敬語+る・らる」の形を見て、この『る』『らる』自体が尊敬の意味を持つのか疑問に感じることがあります。
古文の助動詞『る』『らる』は、文中で複数の意味を持つため、単純に形だけで判断すると間違えやすい表現です。特に尊敬表現では、前後の語や主語との関係を見ることが重要になります。
この記事では、古典文法における助動詞『る』『らる』の意味や、尊敬として使われる場合の見分け方について詳しく解説します。
古典文法の「る・らる」は4つの意味を持つ助動詞
古典文法の助動詞「る」「らる」には、主に以下の4つの意味があります。
- 受身
- 可能
- 自発
- 尊敬
そのため、「る」「らる」が出てきたから必ず尊敬になるわけではありません。文章全体の意味を考えて判断する必要があります。
例えば「人に笑はる」という文なら「人に笑われる」という受身の意味になります。一方で「帝、御覧ぜらる」のような場合は、身分の高い人物の動作を敬って表現しているため尊敬になります。
尊敬語+「る・らる」の場合は尊敬になるのか
尊敬語の動詞に「る」「らる」が付いている場合、その「る」「らる」が尊敬の意味を表すことがあります。
例えば、古文では身分の高い人物の動作をさらに丁寧に表現するため、尊敬語と尊敬の助動詞を組み合わせることがあります。この場合、「る」「らる」は尊敬の助動詞として判断します。
ただし、尊敬語があるから必ず「る・らる」も尊敬になるとは限りません。重要なのは、その動作の主体が誰なのかを確認することです。
「る・らる」が尊敬になる見分け方
「る・らる」の意味を判断するときは、まず主語を確認します。古文では主語が省略されることが多いため、敬語から人物関係を読み取ることが大切です。
特に、天皇・貴族・僧侶など身分の高い人物が動作の主体になっている場合、「る・らる」が尊敬を表す可能性が高くなります。
例えば「殿、参らる」という文では、「殿」という敬意を向けられる人物が主語であり、「参らる」は「お参りになる」という尊敬表現になります。
尊敬以外の「る・らる」との違い
「る・らる」を正しく訳すためには、尊敬以外の意味との違いを理解しておく必要があります。
| 意味 | 特徴 | 例 |
|---|---|---|
| 受身 | 他者から動作を受ける | 人に褒めらる(人に褒められる) |
| 可能 | 〜することができる | 聞かる(聞くことができる) |
| 自発 | 自然にそう感じる | 思はる(自然と思われる) |
| 尊敬 | 人物への敬意を表す | 仰せらる(おっしゃる) |
このように、同じ「る・らる」でも意味は大きく異なります。単語だけを見るのではなく、誰が何をしているのかを考えることが重要です。
古文読解で「る・らる」を判断するコツ
入試や定期テストでは、「る・らる」の意味を問われる問題がよく出題されます。その際は、以下の順番で考えると判断しやすくなります。
- 「る・らる」が付いている動詞を確認する
- 主語が誰なのかを考える
- 受身・可能・自発・尊敬のどれが自然か判断する
特に尊敬の場合は、主語が目上の人物であることが多く、現代語訳すると「〜なさる」「お〜になる」となることが多いです。
例えば「大臣、書かる」という文なら、大臣が書くという動作を敬って「大臣がお書きになる」と訳します。
まとめ:尊敬語+「る・らる」は尊敬になる場合があるが文脈判断が必要
古典文法の「る」「らる」は、受身・可能・自発・尊敬の4つの意味を持つ助動詞です。そのため、尊敬語と一緒に使われているからといって、必ず尊敬になるわけではありません。
しかし、身分の高い人物の動作に使われている場合や、現代語訳で「〜なさる」と自然になる場合は、尊敬の意味として考えられます。
古文では単語の形だけでなく、主語や人物関係を読むことが大切です。「る・らる」を見たら、誰の動作なのかを確認する習慣をつけることで、正確に意味を判断できるようになります。


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