川の流れがある場所を船が進む問題では、船の速さと川の流れの速さを分けて考えることがポイントです。特に「上り」「下り」「流された時間」などの条件が入ると、どのように連立方程式を作ればよいのか迷う人も多くいます。
この記事では、川を往復する船の速さの問題について、静水での船の速さをxkm/h、川の流れの速さをykm/hとして、条件から連立方程式を作る方法と解き方を詳しく解説します。
川を進む船の速さの考え方
川には流れがあるため、船の実際の速さは「船自身の速さ」と「川の流れの速さ」によって変化します。
静水での船の速さをxkm/h、川の流れの速さをykm/hとすると、川を上る場合は流れに逆らうため速さが遅くなり、下る場合は流れに乗るため速くなります。
| 進む方向 | 実際の速さ |
|---|---|
| 上り | x-y km/h |
| 下り | x+y km/h |
この関係を利用すると、川の問題は距離÷速さ=時間の式で表すことができます。
問題文から条件を整理する
2地点の距離は20kmなので、上りと下りの距離はそれぞれ20kmです。
また、上りの途中でエンジンが停止し、20分間流されたとあります。20分は時間に直すと3分の1時間になります。
流された時間を除いた上りの時間は、船が通常の速さで進んだ時間だけを考えます。そのため、上りにかかった時間は次のようになります。
上りの時間=20÷(x-y)
下りの時間=20÷(x+y)
さらに、「流された時間を除くと、上りにかかった時間は下りにかかった時間の4分の7倍」とあるため、時間の関係式を作ることができます。
連立方程式を作る
まず、往復にかかった時間は4時間でした。ただし、この中にはエンジン停止によって流された20分が含まれています。
20分を時間にすると1/3時間なので、船が実際に進んだ時間は次のようになります。
上りの時間+下りの時間+1/3=4
つまり、
20÷(x-y)+20÷(x+y)+1/3=4
となります。
また、上りの時間は下りの時間の7/4倍なので、
20÷(x-y)=7/4×20÷(x+y)
という式になります。
これが求める連立方程式です。
連立方程式を整理して解く
まず2つ目の式を整理します。
20を両辺から消すと、
1/(x-y)=7/{4(x+y)}
となります。
両辺を交差して掛けると、
4(x+y)=7(x-y)
展開すると、
4x+4y=7x-7y
12y=3x
x=4y
という関係が得られます。
次に、この関係を1つ目の式に代入します。
x=4yなので、
x-y=3y、x+y=5y
となります。
したがって、
20÷3y+20÷5y+1/3=4
となります。
分数部分を整理すると、
20/(3y)+4/y+1/3=4
20/(3y)+12/(3y)=4-1/3
32/(3y)=11/3
32/y=11
y=32/11
となります。
さらにx=4yより、
x=128/11
となります。
答えと単位を確認する
計算結果から、川の流れの速さは約2.91km/h、静水での船の速さは約11.64km/hになります。
| 求めるもの | 答え |
|---|---|
| 静水での船の速さx | 128/11 km/h |
| 川の流れの速さy | 32/11 km/h |
このような船の問題では、最後に実際の上り速度と下り速度を確認すると計算ミスを防げます。
今回の場合、上りの速さはx-yなので96/11km/h、下りの速さはx+yなので160/11km/hとなり、下りの方が速くなることも確認できます。
川の船の問題を解くときのポイント
川の流れがある船の問題では、最初に「静水での船の速さ」と「川の流れの速さ」を文字で置くことが重要です。
その後は、上りならx-y、下りならx+yという基本形を使い、距離・速さ・時間の関係から式を作ります。
また、途中で流された時間や休止時間がある場合は、その時間を別に足し引きすることを忘れないようにしましょう。
まとめ
川を往復する船の問題は、速さの関係を正しく整理できれば連立方程式で解くことができます。
今回の問題では、上りと下りの時間の比と往復時間の条件から、x=128/11、y=32/11という答えを求めることができます。
船の問題は複雑に見えますが、「上りはx-y、下りはx+y」「時間は距離÷速さ」という基本を押さえることで、さまざまな応用問題にも対応できるようになります。


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