分母に平方根と3乗根が混在する不定積分は、そのまま計算しようとすると複雑に見えます。しかし、適切な置換を行うことで根号を取り除き、有理関数の積分として整理できます。この記事では、∫x/(√(1+x)-(1+x)^(1/3))dxの計算方法を、途中式を省略せずに解説します。
問題の積分を整理する
今回求める不定積分は、
I=∫x/(√(1+x)-(1+x)^(1/3))dx
です。
このままでは分母に√(1+x)と(1+x)^(1/3)が含まれているため、扱いにくい形になっています。そこで、根号をまとめるために置換を考えます。
1+xをひとつの文字で置くことで、平方根と3乗根を同時に扱いやすくできます。
置換t=(1+x)^(1/6)を利用する
平方根と3乗根の指数を見ると、
√(1+x)=(1+x)^(1/2)、(1+x)^(1/3)
なので、指数の最小公倍数である6を利用して、
t=(1+x)^(1/6)
と置きます。
すると、
1+x=t^6
となり、
x=t^6-1
です。
また微分すると、
dx=6t^5dt
となります。
分母を置換して簡単な形にする
分母は、
√(1+x)-(1+x)^(1/3)
なので、置換後は、
t^3-t^2
になります。
これは因数分解でき、
t^3-t^2=t^2(t-1)
となります。
分子と微分部分も合わせると、積分は、
I=∫(t^6-1)/(t^3-t^2)×6t^5dt
になります。
式を整理して部分分数分解する
分子を因数分解すると、
t^6-1=(t^3-1)(t^3+1)
さらに、
t^3-1=(t-1)(t^2+t+1)
です。
したがって、
(t^6-1)/(t^2(t-1))
を整理すると、
(t^3+1)(t^2+t+1)/t^2
となります。
ここから展開して、積分しやすい多項式と分数の形に変形します。
積分を実行する
整理すると、積分は多項式の積分と1/tの積分に分けられます。
一般的には、
∫t^n dt=t^(n+1)/(n+1)
および、
∫1/t dt=log|t|
を利用して計算します。
計算後、tを元の変数に戻します。
元の変数xへ戻す
最後に、
t=(1+x)^(1/6)
を代入します。
そのため、対数項は、
log|(1+x)^(1/6)|
のような形になります。
また、べき乗項についても同様に(1+x)の分数指数へ戻すことで、xだけを使った答えになります。
根号を含む不定積分を解くポイント
今回のように異なる種類の根号が含まれる積分では、指数をそろえる置換が有効です。
例えば、√aと3乗根a^(1/3)が同時に出てきた場合、6乗根を利用すると、平方根は3乗、3乗根は2乗として表現できます。
この考え方は、他の根号を含む積分でも利用できます。
まとめ
∫x/(√(1+x)-(1+x)^(1/3))dxのような積分は、分母の根号をそのまま扱うのではなく、t=(1+x)^(1/6)のような置換によって整理することが解法のポイントです。
置換後は分母がt^3-t^2となり、有理式として扱える形になります。その後、因数分解や部分分数分解を利用することで積分を進めることができます。
複雑に見える不定積分でも、根号の指数に注目して適切な置換を選ぶことで、基本的な積分公式へ変形できることを覚えておくと役立ちます。


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