内線規程における低圧幹線の過電流遮断器の選定では、「IB」や「IW」、さらに係数0.55の扱いなど、図表と条文で表現が異なるため解釈に迷うケースがあります。本記事では、1360-2図における記載の意味と、設計上どのように読み替えるべきかについて整理して解説します。
内線規程1360-2図の基本的な位置づけ
内線規程1360-2図は、低圧幹線における過電流遮断器の設置条件を視覚的に整理した補足図です。
条文そのものは原則的なルールを示し、図は現場設計での適用を分かりやすくするための補助資料として扱われます。
そのため、図と条文の表現に差異がある場合は「趣旨の一致」を基準に解釈する必要があります。
IBとIWの意味の違い
IBは負荷電流(設計電流)を指し、実際に設備が通常運転で流す電流を意味します。
一方でIWは幹線の許容電流を基準とした設計上の上限値として扱われることがあります。
両者は比較対象が異なるため、どちらを基準にするかで設計条件の厳しさが変わります。
係数0.55が示す意味
図に記載される「IW×0.55」という条件は、幹線同士の組み合わせや敷設条件による許容低減係数を表していると解釈されます。
これは熱的影響や配線密度などを考慮した安全率の調整を意図したものです。
つまり単純な電流値比較ではなく、実際の敷設条件を反映した補正値と考えられます。
条文と図の記載が異なる理由
条文では原則として「IB ≦ 許容電流」というシンプルな基準が示されます。
一方で図では、現場設計を想定して安全側に補正した条件(IBまたはIW×0.55など)が併記されることがあります。
これは実務上のばらつきを吸収するための設計ガイドとしての役割です。
実務上の解釈と適用の考え方
基本的には条文を優先しつつ、図の条件は安全側設計の目安として扱うのが一般的です。
IWを用いる場合でも、そのままの値ではなく係数0.55を適用した値を比較対象とする考え方が合理的です。
設計審査では「どちらか厳しい条件を採用する」という保守的判断が求められるケースが多くなります。
まとめ
1360-2図におけるIB・IWおよび0.55係数は、条文の原則を補完するための実務的な補正条件です。
基本はIB基準を優先しつつ、IWを用いる場合は係数を考慮した安全側評価が求められます。
図と条文の差異は矛盾ではなく、設計余裕を持たせるための表現の違いとして理解することが重要です。


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