場合の数で立体の面を色分けする問題では、単純な順列ではなく「回転によって同じになる塗り方」をどのように扱うかが重要になります。特に正五角錐と正四面体では、一見似た問題なのに数え方が異なるため混乱しやすい分野です。この記事では、なぜ正五角錐では円順列にさらに掛け算が必要になり、正四面体では円順列だけで済むのかを図形の対称性からわかりやすく解説します。
立体の色分け問題で最も大切な考え方
立体の色分け問題では、「見た目が同じなら同一視する」という考え方を使います。
例えばサイコロを手に持って回転させても、色の配置が同じなら別の塗り方とは数えません。
つまり重要なのは、どの回転まで同じとみなせるかという図形の対称性です。
正五角錐の場合はなぜ円順列に×6するのか
正五角錐には底面が1枚、側面が5枚あります。
6色をすべて使うなら、まずどの色を底面に塗るかを決める必要があります。
底面の色は6通りあります。
その後、残り5色を側面5枚に配置しますが、上から見ると側面は円形に並んでいるため、回転して一致する配置は同じものとして扱います。
したがって側面の並べ方は5個の円順列となり、
(5−1)! = 4! = 24通り
です。
よって全体は
| 底面の色 | 6通り |
| 側面の配置 | 4!通り |
となり、
6×4! = 144通り
になります。
正四面体ではなぜ×4しないのか
正四面体の場合は4つの面がすべて同じ立場です。
正五角錐のように「底面だけ特別」という面が存在しません。
例えば赤を固定して考えようとしても、その赤い面は回転によってどの位置にも移動できます。
つまり最初から1面を基準として固定して考えることが可能です。
4色を1面ずつ塗る場合、1つの面を固定すると残り3色を周囲に並べるだけになります。
残り3面は円形に配置されていると考えられるため、
(3−1)! = 2! = 2通り
となります。
ここで既に回転による重複は除かれているため、さらに×4をする必要はありません。
両者の違いを比較してみよう
| 図形 | 特別な面 | 最初に色を決める必要 |
|---|---|---|
| 正五角錐 | 底面がある | ある |
| 正四面体 | ない | ない |
正五角錐では底面が他の面と区別できるため、まず底面の色を選ばなければなりません。
一方で正四面体では全ての面が対等なので、任意の1面を固定して考えることができ、その時点で回転の重複処理も済んでいます。
よくある間違い
正四面体でも「赤を置く位置が4通りあるから×4」と考えてしまうことがあります。
しかしその4通りは回転によって一致するため別々には数えません。
逆に正五角錐では底面は回転しても側面には移動しないので、底面の色の選び方は本当に異なる場合として数えます。
まとめ
正五角錐で円順列にさらに×6をするのは、底面という特別な面の色を先に決める必要があるからです。
一方、正四面体は全ての面が対等であり、1面を固定して考えられるため、円順列だけで重複を除いた数え上げが完了します。
立体の色分け問題では公式を暗記するのではなく、「どの面が特別か」「どの回転を同じとみなすか」を確認すると、問題ごとの数え方の違いが理解しやすくなります。


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