数学IIIの極限問題では、マクローリン展開を使う場面が頻繁に登場します。しかし実際の記述答案になると、「どこまで書けばいいのか」「=だけ並べてもよいのか」と悩む人は多いです。
特に lim[x→0] (sinx – x)/x³ のような問題では、公式を知っていても記述方法で迷うケースがあります。
この記事では、マクローリン展開を使った極限問題の自然な記述方法と、採点で評価されやすい書き方をわかりやすく解説します。
まずは基本のマクローリン展開を確認
sinx のマクローリン展開は次のようになります。
sinx = x – x³/6 + o(x³)
あるいは高校数学では
sinx = x – x³/6 + …
と書かれることもあります。
極限問題では、必要な次数まで展開することが重要です。
実際の記述例
例えば次の極限を考えます。
lim[x→0] (sinx – x)/x³
この場合、自然な記述は次のようになります。
sinx = x – x³/6 + o(x³) (x→0)
より、
(sinx – x)/x³ = (x – x³/6 + o(x³) – x)/x³
= (-x³/6 + o(x³))/x³
→ -1/6
したがって、
極限値は -1/6
となります。
「突然展開を書く」のは問題ない?
基本的には問題ありません。
ただし、採点者に「どの公式を使ったのか」が分かるように、
- 「マクローリン展開より」
- 「sinx を展開すると」
など、一言添えるとより丁寧です。
特に記述模試や大学入試では、論理の流れが見える答案が好まれます。
どこまで展開すればよいのか
これは非常によくある疑問です。
原則としては、分母の次数に対応するところまで展開します。
今回なら分母が x³ なので、分子も x³ の項まで必要になります。
もし x² までしか書かなければ、極限値が求められません。
o記法は使った方がいい?
大学入試レベルでは、o記法を使うと答案が綺麗になります。
ただし、高校によっては「…」で済ませる指導もあります。
例えば、
sinx = x – x³/6 + …
でも意味は伝わります。
しかし、難関大学では o(x³) を使えると数学的により厳密です。
減点されやすい書き方
次のような答案は減点対象になることがあります。
- 公式だけ突然書く
- 等号が飛びすぎる
- 不要に長く展開する
- 「≈」を多用する
特に「≈(だいたい)」は記述試験では避けた方が安全です。
数学の答案では、「等しい」「極限で近づく」を明確に区別する必要があります。
答案で意識したいポイント
採点者が見ているのは、「公式を暗記しているか」だけではありません。
むしろ、
- 必要な次数を判断できるか
- 展開後を正しく整理できるか
- 論理が自然につながっているか
を重視しています。
そのため、短くても流れが通っている答案が高評価につながります。
まとめ
マクローリン展開を使う極限問題では、「どの公式を使ったか」と「どこまで展開するか」を明確に書くことが大切です。
例えば lim[x→0] (sinx – x)/x³ では、sinx を x³ の項まで展開し、その後は丁寧に整理すれば十分です。
また、記述では「マクローリン展開より」と一言添えるだけでも、読みやすく減点されにくい答案になります。


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