ジョルダン標準形と行列Pの列順による変化の解説

大学数学

線形代数でジョルダン標準形を作る際、基底となる行列Pの列ベクトルの順序によって、変換後の行列の形が変わることがあります。ここでは、列の並び替えによる影響と、正しいジョルダン標準形の定義について解説します。

ジョルダン標準形とは

ジョルダン標準形は、ある正方行列Aに対して、相似変換で得られるブロック対角行列であり、各ブロックは1つの固有値に対応するジョルダンブロックです。ブロック内は固有値が対角に並び、上三角の1つ上の成分に1が入る形です。

列ベクトルの順序と相似変換

行列Pの列を ( (A-2)x1, x1, x2 ) の順で構成すると、P^-1AP が教科書通りのジョルダン標準形になります。ここで列を ( (A-2)x1, x2, x1 ) に変更すると、P’^-1AP’ は形が変わりますが、依然として相似行列であり、固有値やジョルダンブロックのサイズは同じです。ただし、標準形の定義通り、上三角に1が並ぶ形ではなくなるため「教科書のジョルダン標準形」とは異なります。

ジョルダン標準形の一意性と列の並び

ジョルダン標準形は、固有値の順序やジョルダンブロックの並びを考慮すると一意ではありません。しかし、各ジョルダンブロック内部の構造(固有値と上三角の1の配置)は固定です。列ベクトルの順序を変更すると、見た目は変わりますが数学的には同じ相似変換であり、間違いではありません。

まとめ

・P の列の順序を変更すると、見た目の行列は変わるが、固有値やジョルダンブロックの情報は同じ。
・教科書の例のように上三角に1が並ぶ形式が「標準形」としてよく使われる。
・列を並び替えた P’ でも相似変換の結果として正しいが、厳密な意味でのジョルダン標準形とは呼ばれない場合がある。

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