遺伝学の問題解説:遺伝子型と組み換え価の計算方法

生物、動物、植物

高校の生物の遺伝学の問題では、交雑や組み換え価を基に遺伝子型を特定する問題がよく出題されます。今回は、「個体Xとaabb(潜性のホモ接合体)を交雑した結果、組み換え価が50%で、[AB]:[Ab]:[aB]:[ab]=1:1:1:1の割合が出た場合、Xの遺伝子型を特定する」という問題について解説します。

1. 組み換え価と遺伝子型の関係

組み換え価は、交雑後に生じる遺伝子型の変異(組み換え)の頻度を示す指標です。組み換え価が50%の場合、遺伝子が完全に独立して遺伝している可能性が高いことを意味します。この状況では、2つの遺伝子座がそれぞれ独立して遺伝している場合に相当します。

この問題では、[AB]:[Ab]:[aB]:[ab]が1:1:1:1の割合で出ていることから、組み換えが発生しており、遺伝子座AとBがそれぞれ独立していることを確認できます。

2. Xの遺伝子型を特定する方法

交雑結果の比率から、Xの遺伝子型を推測することができます。aabb(潜性のホモ接合体)と交雑した結果、[AB]:[Ab]:[aB]:[ab]=1:1:1:1の比率が出ているため、Xの遺伝子型はAとBが優性の遺伝子であると推測できます。

Xの遺伝子型がAaBbである理由は、XがAとBの優性遺伝子を持っている場合、組み換えが起きたときに[AB]:[Ab]:[aB]:[ab]という比率が得られるからです。もしXがこの遺伝子型を持っていれば、交雑によって完全に独立した遺伝子の組み合わせが出てきます。

3. XがAaBbである理由

もしXの遺伝子型がAaBbである場合、次のように遺伝子が配分されます。A遺伝子とa遺伝子、B遺伝子とb遺伝子がそれぞれ独立して分離し、組み換えが50%の確率で発生します。この場合、[AB]:[Ab]:[aB]:[ab]の比率が1:1:1:1となります。

このように、XがAaBbである場合に、組み換えが起きて、指定された比率が得られるため、Xの遺伝子型はAaBbと考えられます。

4. まとめ:遺伝学の理解を深めるために

遺伝学の問題で重要なのは、遺伝子の独立の法則と組み換えの頻度の関係を理解することです。組み換え価が50%であれば、遺伝子座AとBが独立していると考え、そこから遺伝子型を推測することができます。今回の問題では、Xの遺伝子型はAaBbであることが分かりました。

このような問題を解くことで、遺伝学の基礎をしっかりと理解し、他の遺伝学の問題にも対応できるようになります。

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