決定性有限オートマトン(DFA)を構成する問題は、形式言語やオートマトン理論において非常に重要なトピックです。この問題では、特定の条件を満たす文字列の集合を受理するDFAを設計する方法を解説します。特に、文字列wの条件として「3×(aの出現回数)+(bの出現回数)が4の倍数でない」という条件に従う最小状態数のDFAの構成方法について説明します。
問題の理解
まず、問題のポイントを理解することが重要です。アルファベットΣ = {a, b}に対して、任意の文字列wに対して、次の条件を満たす文字列の集合を受理するDFAを求めます。
3×(aの出現回数) + (bの出現回数) が4の倍数でない。これを満たす文字列を受理するためのDFAを構築する必要があります。この条件をDFAで表現するためには、aとbの出現回数の影響を状態として管理することが必要です。
DFAの構成方法
このDFAは、各状態が「現在の文字列における3×(aの出現回数) + (bの出現回数) の値」の4で割った余りを保持するように設計できます。具体的には、各状態は「余り0」「余り1」「余り2」「余り3」の4つの状態に分かれます。各状態はaまたはbを受け取った際に、余りがどう変化するかに応じて遷移します。
例えば、状態q0は余り0に対応し、状態q1は余り1に対応します。aを受け取ると、余りが3つ進むことになるため、状態遷移図を構成するときにその進み方を考慮します。
状態遷移の設計
状態遷移は、各状態でaとbを受け取ったときに、どの状態に遷移するかを示します。例えば、状態q0でaを受け取ると余りが3つ進むため、q0からq3に遷移します。同様に、bを受け取ったときの遷移も考えます。このように、余りの値を追跡し、文字列がこの条件を満たすかどうかを確認するDFAを作ります。
最小状態数のDFA
この問題の最小状態数は、4つの状態です。状態q0からq3まで、余りが0から3に対応する4つの状態を用意し、それぞれの状態がどのように遷移するかを決定します。これにより、与えられた条件を満たす最小のDFAが完成します。
まとめ
この問題は、状態遷移図を構築するために、余りを追跡するというアイデアを使います。最小のDFAを構成するためには、各状態が余りの値を保持し、入力文字列に従って遷移するように設計します。このアプローチを理解し、状態遷移を適切に管理することで、DFAを効率的に作成することができます。
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