高校化学の問題では、滴定を使って酸の濃度を求めることがよくあります。今回の問題では、塩酸の濃度を求めるために水酸化ナトリウム(NaOH)を用いて滴定が行われました。この記事では、問題の解法のステップをわかりやすく解説します。
問題の理解
問題では、まず塩酸(HCl)の10.0 mLを三角フラスコに取り、水1mLを加えてよく混合しました。この溶液の2mLを水酸化ナトリウム(NaOH)で滴定しました。そして、滴定に用いた水酸化ナトリウムの量が10.0 mLであったことが与えられています。
ここで求めるべきは、塩酸の初めの濃度です。滴定におけるモル濃度と反応式を利用して、この問題を解決していきます。
反応式を確認
塩酸と水酸化ナトリウムの反応は次のように表されます。
HCl + NaOH → NaCl + H2O
この反応では、塩酸と水酸化ナトリウムが1:1のモル比で反応します。つまり、1モルの塩酸は1モルの水酸化ナトリウムと反応します。この反応式を基に、与えられたデータを使って計算を進めます。
計算のステップ
まず、滴定に使用された水酸化ナトリウムのモル数を計算します。問題で水酸化ナトリウムのモル濃度が0.1 mol/L(0.1 molの水酸化ナトリウムが1リットルの溶液に含まれる)であることがわかっています。滴定に使った水酸化ナトリウムの体積は10.0 mL(0.010 L)です。
水酸化ナトリウムのモル数は次の式で求められます。
モル数 = 濃度 × 体積 = 0.1 mol/L × 0.010 L = 0.001 mol
次に、この0.001 molの水酸化ナトリウムが2mLの塩酸と反応したことから、塩酸のモル数も0.001 molであることがわかります。
塩酸の濃度を求める
塩酸のモル数がわかったところで、次に塩酸の濃度を求めます。塩酸のモル数は2mLの溶液に含まれており、その体積は0.002Lです。
塩酸の濃度は次の式で求められます。
濃度 = モル数 / 体積 = 0.001 mol / 0.002 L = 0.5 mol/L
したがって、塩酸の濃度は0.5 mol/Lとなります。
まとめ
この問題では、塩酸の濃度を求めるために、水酸化ナトリウムでの滴定を利用しました。反応式を基にモル数を計算し、最終的に塩酸の濃度を求めることができました。
計算手順としては、まず水酸化ナトリウムのモル数を求め、反応式を用いてそのまま塩酸のモル数に換算し、最後に濃度を求めるという流れです。このような滴定の問題では、反応式とモル濃度の関係をしっかり理解しておくことが重要です。
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