絶対値を含む不等式の解法:塾と学校の違いとその理解

高校数学

高校の数学では、絶対値を含む不等式の解き方に関して、塾と学校で教え方が異なることがあります。特に、絶対値を外す方法やその適用については混乱しがちですが、正しい理解を持つことが重要です。この記事では、絶対値の解法に関する基本的な考え方と、塾と学校でのアプローチの違いについて詳しく解説します。

絶対値を含む不等式の基本的な考え方

絶対値を含む不等式を解く際、まずその絶対値が何を意味するかを理解する必要があります。絶対値は、数の「距離」を示すものであり、数直線上で原点からの距離を表します。たとえば、|x + 4| の絶対値は、x + 4 が 0 からどれだけ離れているかを示しています。

絶対値の含まれる不等式を解くためには、通常、2つのケースに分けて考えます。

  • 絶対値の中身が正である場合
  • 絶対値の中身が負である場合

塾で習った方法:大−小のアプローチ

塾で教わった方法では、「大−小」という考え方を使って、絶対値を外す方法を学ぶことが一般的です。たとえば、|x + 4| = |x – (-4)| という式を考えた場合、x ≥ -4 のときは「大−小」の関係になり、x + 4 そのままで扱います。

一方、x < -4 のときは、絶対値の中身が負になるため、式を小−大に置き換え、| -4 - x | という形にします。このように、絶対値を外す際に場合分けを行うことで、不等式を解きやすくする方法です。

学校で習った方法:絶対値は「0からの距離」

学校では、絶対値を「0からの距離」として考え、そこから解法を導く方法を学ぶことが多いです。この方法では、絶対値の中身が正でも負でも、その「距離」を意識して解くことが求められます。

例えば、|x + 4| = |x – (-4)| という式であれば、xが-4より大きい場合と小さい場合を分けるのではなく、xが-4からの距離として扱います。この視点では、距離が正の数であるという前提に基づいて解くことができます。

どちらの方法が正しいか?

どちらの方法も正しいアプローチであり、基本的な考え方に差異はありません。塾で習った方法では、より視覚的に「大−小」を使って解くことができますが、学校で習った方法では、絶対値が「距離」であるという基本的な意味を押さえて理解を深めることができます。

数学のテストや模試、共通テストでは、どちらの方法も通用しますが、自分にとって分かりやすい方法を使って解くことが重要です。最終的には、どちらのアプローチを選んでも、答えが一致することが確認できれば問題ありません。

絶対値を含む不等式の実例

実際に絶対値を含む不等式を解いてみましょう。例えば、次の不等式を考えます。

|x + 4| ≤ 7

まず、x + 4 が正である場合と負である場合に分けて考えます。

  • x + 4 ≥ 0 の場合 → x + 4 ≤ 7
  • x + 4 < 0 の場合 → -(x + 4) ≤ 7

これを解くことで、xの範囲を求めることができます。絶対値の不等式を解く際に、場合分けをしっかり行うことが重要です。

まとめ

絶対値を含む不等式は、基本的には2つの方法で解くことができます。塾で教わった方法の「大−小」のアプローチや、学校で学んだ「距離」として考える方法のどちらも有効であり、最終的に自分が理解しやすい方法を選んで解くことが重要です。テストや模試、大学共通テストでも、どちらの方法を使っても正しい解答を得ることができますので、練習を通じて自信を持って解けるようにしましょう。

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