古い歴史書や経済史の資料を読んでいると、文語体で書かれた一文に出会い、意味がつかみにくいと感じることがあります。本記事では、「一 貨幣鑄高に就いては諸説多けれども、本表を以て最も廣く世に行はれたものとする。」という文章を手がかりに、文語表現の構造と現代語での捉え方を整理しながら、自然に内容が理解できるよう解説します。
原文に含まれる文語表現の特徴
この文章には、「就いては」「以て」「行はれた」など、現代ではあまり使われない文語的な言い回しが多く含まれています。
文語文では、助詞や動詞が簡潔にまとめられているため、語順と意味の対応関係を一つずつ確認することが重要になります。
語句ごとの意味を整理する
「貨幣鑄高」とは、貨幣が鋳造された数量や総額を指します。「就いては」は現代語の「〜については」に相当します。
また、「以て」は「〜を用いて」「〜によって」、「行はれた」は「行われた」という意味になります。
文章全体の構造を読み解く
文の前半では「貨幣の鋳造高については多くの説がある」と述べ、後半で「その中でも、この表が最も広く世間に用いられてきたものだ」と評価しています。
つまり、複数の見解が存在することを認めたうえで、採用している資料の妥当性を示す文章です。
現代語訳として自然な表現
以上を踏まえると、この文章は次のように現代語で表すことができます。
「貨幣の鋳造量についてはさまざまな説があるが、本表はその中でも最も広く世間で用いられてきたものとする。」
歴史資料を読むときのポイント
このような文章では、正確な逐語訳よりも、筆者が何を前提とし、何を主張しているのかを押さえることが大切です。
文語表現に慣れていくと、学術書や史料の読み取りが格段に楽になります。
まとめ
今回の文章は、貨幣鋳造量に関する諸説を認めつつ、採用する資料の信頼性を示した一文です。文語特有の言い回しを一つずつ整理することで、現代語として自然に理解することができます。こうした読み解き方を身につけることで、歴史文献への理解もより深まるでしょう。


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