逆写像とそのグラフに関する等式の証明方法

大学数学

数学において、写像とその逆写像の関係を理解することは非常に重要です。特に、写像とその逆写像のグラフに関する性質を知ることは、数多くの応用や理論に役立ちます。この記事では、写像f:X→Yとその逆写像f^(-1):Y→Xのグラフに関する等式を証明する方法を解説します。

写像と逆写像の定義

まず、写像f:X→Yとその逆写像f^(-1):Y→Xについて簡単に復習します。写像fは、集合Xの各元を集合Yの元に対応させる関数です。逆写像f^(-1)は、fの画像の元を元の集合Xに対応させる関数です。

逆写像が存在するためには、写像fが「全単射(bijective)」である必要があります。つまり、fは単射であり、かつ全射でなければなりません。この性質を持つとき、fの逆写像f^(-1)が定義されます。

グラフの定義と等式の意味

写像のグラフΓ(f)は、XとYの元がどのように対応するかを示す点の集合です。具体的には、Γ(f)は次のように表されます。

Γ(f) = {(x, y) ∈ X × Y | y = f(x)}

ここで、f^(-1)のグラフΓ(f^(-1))は、逆写像f^(-1)に対応する点の集合です。逆写像のグラフは、次のように表されます。

Γ(f^(-1)) = {(y, x) ∈ Y × X | y = f(x)}

このように、逆写像f^(-1)のグラフは、写像fのグラフのxとyの座標を入れ替えたものとして捉えられます。

等式の証明方法

次に、与えられた等式を証明する方法を見ていきましょう。求めるべき等式は次の通りです。

Γ(f^(-1)) = {(y, x) ∈ Y × X | y = f(x)}

まず、写像fがxからyへ対応しているとき、その逆写像f^(-1)はyからxへ対応しています。したがって、fのグラフに含まれる点(x, y)は、逆写像f^(-1)のグラフにおいて(y, x)として現れます。

この点の入れ替えを基に、逆写像f^(-1)のグラフΓ(f^(-1))は、fのグラフΓ(f)の座標を逆転させた点の集合であるといえます。この点がΓ(f^(-1))の定義に合致するため、等式が成立することが確認できます。

具体例で理解する

実際に具体例を使ってこの理論を確認してみましょう。例えば、f:X→Yが次のような写像であるとします。

f(x) = 2x + 1

この写像のグラフΓ(f)は、次のように表されます。

Γ(f) = {(x, y) | y = 2x + 1}

次に、この写像の逆写像f^(-1)を求めると、逆写像は次のように表されます。

f^(-1)(y) = (y – 1)/2

この逆写像のグラフΓ(f^(-1))は、次のように表されます。

Γ(f^(-1)) = {(y, x) | x = (y – 1)/2}

これで、逆写像のグラフが写像のグラフの座標を逆転させたものであることが確認できました。

まとめ

写像fとその逆写像f^(-1)のグラフに関する等式を証明するためには、写像fのグラフの座標(x, y)を逆写像f^(-1)で座標(y, x)に入れ替えるという考え方を使用します。このアプローチにより、Γ(f^(-1)) = {(y, x) ∈ Y × X | y = f(x)}という等式が成立することがわかります。逆写像とそのグラフの関係を理解することは、数学的な写像に関する理解を深めるために非常に重要です。

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