二変数の関数の最小値を求める問題は、数学の中でもよく出題される重要なテーマです。特に、xとyを実数とした場合の二次関数の最小値を求めるには、微分を用いた解析が効果的です。この記事では、具体的な式を用いて、最小値を求める方法について解説します。
関数の式と最小値の求め方
今回の問題では、次のような二次関数が与えられています。
f(x, y) = x² – 4xy + 5y² – 6x + 6y + 12
この関数において、xとyの値を変化させたときに、最小値をとる点を求める問題です。まず、このような二次関数の最小値を求める方法として、偏微分を使った解析を行います。
偏微分を使って最小値を求める
二変数関数の最小値を求めるためには、まず関数の偏微分を行い、xとyに関してそれぞれの偏導関数がゼロになる点を求めます。これを行うことで、関数の傾きがゼロになる点、つまり極値が存在する場所を特定することができます。
まず、f(x, y)の偏微分を求めます。
∂f/∂x = 2x – 4y – 6
∂f/∂y = -4x + 10y + 6
これらの式をゼロに設定して、連立方程式を解くことで、xとyの値を求めます。
連立方程式の解法
次に、偏微分の結果から得られた連立方程式を解きます。
2x – 4y – 6 = 0
-4x + 10y + 6 = 0
この連立方程式を解くことで、xとyの値が求められます。具体的には、まずxに関する式を一つ取り出し、もう一方の式に代入していきます。
連立方程式を解くと、最終的に以下の解が得られます。
x = 3, y = 2
最小値の確認
次に、この点(x=3, y=2)で関数が最小値をとるかどうかを確認します。そのためには、ヘッセ行列(2階の偏微分からなる行列)を計算し、正定値かどうかを確かめる必要があります。ヘッセ行列の正定値が確認できれば、この点が最小値をとることが確定します。
ヘッセ行列を計算し、判別式が正であることを確認すると、この点(x=3, y=2)が最小値をとることが分かります。
最小値の求め方まとめ
今回の問題を通じて、二変数の関数の最小値を求める方法を学びました。最小値を求めるためには、関数の偏微分を行い、連立方程式を解くことで極値を求め、その後、ヘッセ行列を用いてその点が最小値をとるかを確認します。
最終的な最小値の計算結果は、次の通りです。
最小値 = f(3, 2) = 3² – 4×3×2 + 5×2² – 6×3 + 6×2 + 12 = 3
したがって、この関数はx=3、y=2のときに最小値3をとります。今回のように、微分や連立方程式を使った解法は、最小値を求めるための基本的な方法です。
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