ブラックホールは宇宙で最も不思議な現象のひとつです。最近、NHKの「3ヶ月で学ぶアインシュタイン」で「ブラックホールは大きくなると蒸発してなくなる」という話を聞いた方も多いと思いますが、これはどのような仕組みなのでしょうか?今回はその理由を、できるだけわかりやすく説明します。
1. ブラックホールとは何か?
ブラックホールは、非常に強い引力を持っている天体です。この引力はあまりにも強いため、光さえも逃げることができません。ブラックホールができるのは、非常に大きな星が爆発して、重力によってその星が縮んでしまったときです。中には物質がぎゅっと詰め込まれており、中心には「特異点」と呼ばれる、物理法則が通用しない場所があります。
2. ブラックホールの蒸発とは?
「ブラックホールが蒸発する」とは、ホーキング放射線という現象が関係しています。ホーキング放射線は、スティーブン・ホーキング博士が提唱した理論で、ブラックホールが周りのエネルギーを吸い込むだけでなく、逆に少しずつエネルギーを放出することを指します。放出されたエネルギーは「蒸発」と呼ばれ、ブラックホールが徐々に小さくなっていくのです。
3. ブラックホールの大きさとエネルギーの関係
質問にあるように、ブラックホールが「大きくなると蒸発する」と言われていますが、実際には逆のことが起こります。ブラックホールが大きいほど、その引力も強くなるため、エネルギーの消費も大きくなります。しかし、ブラックホールが大きくなると、その表面から放出されるホーキング放射線が少なくなり、蒸発のスピードが遅くなるのです。したがって、ブラックホールが大きくなるほど蒸発しにくくなると言えます。
4. ブラックホールの成長とエネルギー消費の関係
ブラックホールが大きくなる過程では、周囲の物質を吸い込んでいきます。吸い込む物質が多いほど、ブラックホールの質量が増し、引力が強くなるため、さらに物質を引き寄せます。このとき、エネルギーの消費は激しくなるため、ホーキング放射線によるエネルギーの放出が増えることになります。しかし、実際にはブラックホールの大きさが増すことで、蒸発の速度は減少するのです。
5. まとめ:ブラックホールと蒸発
ブラックホールは大きくなると、エネルギーの消費が激しくなるわけではなく、むしろエネルギー放出の割合が減少し、蒸発の速度が遅くなるということです。ブラックホールが蒸発するメカニズムにはホーキング放射線が関与しており、その影響でブラックホールは時間が経つにつれて少しずつ小さくなりますが、大きなブラックホールほどその蒸発は非常に遅く、実際に完全に消えることは非常に長い時間がかかると考えられています。


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