ファナック R-30iB ロボットを使用していると、バッテリー交換時に様々な問題が発生することがあります。特に、バッテリーを交換した際に正しい手順を踏まなかった場合に発生するアラームについては、どう対処すれば良いのか困惑することも多いでしょう。今回は、そんな状況で直面するアラームの原因と、解決方法について解説します。
1. ファナック R-30iBの電池交換時の注意点
ファナック R-30iBは、ロボット本体に搭載されているバッテリーが重要な役割を果たしています。バッテリーは、ロボットの位置情報を保持するために必要な部品ですが、交換作業を誤ると、アラームが発生することがあります。正しい交換手順を守らないと、ロボットが正常に動作しなくなってしまうこともあるため、以下の点に注意しましょう。
まず、バッテリー交換を行う際には、ロボットの電源を必ずオフにしてから作業を開始することが重要です。電源を切らずに交換作業を行うと、内部システムに不具合が発生し、アラームが表示されることがあります。
2. 電源オフでバッテリー交換後に発生するアラームの原因
電源を切らずにバッテリーを交換してしまった場合、ロボットの位置情報が正しくリセットされないことがあります。これにより、アラーム「サーボ62 SERVO BZALアラーム」が表示されることがあります。このアラームは、ロボットが自らの位置を認識できない状態を示しています。
このアラームは、通常、パルスリセットを行うことで解消することができますが、位置合わせが未完了の場合、ジョグでの手動操作ができなくなることがあります。そのため、位置合わせが完了するまで手動操作が効かないことを理解しておくことが重要です。
3. 位置合わせが未完了時の対処法
「ジョグ 002 位置合わせが未完了」というアラームが表示される場合は、ロボットの位置合わせが正しく行われていないことを意味します。まず、パルスリセットを実施し、再度電源を入れて、位置合わせを行う必要があります。
位置合わせを行う際は、ロボットの各軸の位置が正確に合わせられているか確認しましょう。もし手動での位置合わせができない場合は、ロボットの初期化を試みることも有効です。初期化を行うことで、ロボットはデフォルト設定に戻り、正しく動作することが期待できます。
4. バッテリー交換後に発生する問題の予防方法
バッテリー交換後に問題が発生するのを防ぐためには、交換前に以下の点を確認しておくことが大切です。
- バッテリーの交換タイミングはマニュアルに従い、規定の期間を守る
- 交換前にロボットの電源を切り、完全にオフにする
- 交換後、位置合わせを確実に行い、必要なパラメータが正常に設定されていることを確認する
これらの予防措置を守ることで、アラームや動作不良を未然に防ぐことができます。
5. まとめ
ファナック R-30iB ロボットのバッテリー交換後に発生するアラームに対処するには、正しい手順を守ることが重要です。特に電源を切らずにバッテリー交換を行った場合には、位置合わせが未完了となり、アラームが表示されることがあります。この場合、パルスリセットを行い、手動で位置合わせを行うことで問題を解決することができます。
今後は、交換前にロボットの電源を必ず切り、位置合わせを確実に行うように心掛けることで、アラームを防ぐことができます。万が一アラームが発生しても、冷静に対処することが大切です。
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