サーミスタとは?その仕組みと用途について解説

工学

サーミスタは温度に応じて抵抗が変化する電子部品で、温度計測や温度制御に広く利用されています。この記事では、サーミスタの基本的な仕組みからその用途まで詳しく解説します。

1. サーミスタとは?

サーミスタ(Thermistor)は、温度の変化に敏感に反応し、温度が変わることでその抵抗値が変化する特性を持つ電子部品です。名前の「Thermo」は温度を、「resistor」は抵抗を意味しています。サーミスタは、温度を感知して抵抗を変化させるため、主に温度測定や温度制御に使われます。

サーミスタは主に2種類に分類されます。温度が上がると抵抗が減少する「NTCサーミスタ」と、温度が上がると抵抗が増加する「PTCサーミスタ」の2種類があります。

2. サーミスタの仕組み

サーミスタの動作は、内部の材料の特性によって温度が変化すると抵抗が変わる仕組みです。NTCサーミスタは、温度が上昇することで内部の電子の動きが活発になり、抵抗が低下します。一方、PTCサーミスタは、温度が上昇することで材料の内部構造が変わり、抵抗が増加します。

これらの特性を活かし、サーミスタは温度検出や保護回路に広く利用されます。

3. サーミスタの用途

サーミスタは温度センサーとして非常に多くの用途に使用されます。例えば、家庭用の電気製品や自動車の温度センサー、冷蔵庫やエアコンの温度制御装置などで見かけることができます。また、サーミスタは電流の制御や過電流保護にも利用され、電子機器の温度管理を助けています。

特にNTCサーミスタは、電流が流れるときに発生する熱を利用して回路の過熱を防ぐ役割を果たします。これにより、機器が安全に動作できるようにします。

4. サーミスタとその他の温度センサーとの違い

サーミスタは、一般的な温度センサーと比較して非常に高精度であることが特徴です。例えば、サーミスタは温度範囲が広く、精度が高いため、温度変化に対して非常に敏感に反応します。

一方、サーミスタは温度の範囲や応答速度、耐久性が他のセンサーと異なるため、使用する場面に応じて使い分けが求められます。例えば、熱電対やRTD(抵抗温度検出器)と比較してサーミスタは小型で、安価であることが多いです。

5. まとめ

サーミスタは、温度の変化に伴って抵抗が変化する特性を持つ電子部品で、温度測定や温度制御に幅広く利用されています。NTCサーミスタとPTCサーミスタの2種類があり、それぞれ異なる用途に使われます。特に、サーミスタは高精度な温度制御や保護機能に欠かせない重要な部品です。

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