3変数関数の極大値・極小値の求め方と例題解説

大学数学

3変数関数の極大値や極小値を求めるためには、偏微分やヘッセ行列を使った解析が重要です。この記事では、3変数関数の極値を求める方法を解説し、具体的な例題を通してその手順を説明します。

1. 3変数関数の極値の求め方

3変数関数の極大値や極小値を求めるためには、まず関数の偏微分を行い、各変数に関してその微分が0になる点を探します。これらの点で関数が極値を持つ可能性があるため、次にヘッセ行列(2階の偏微分から構成される行列)を用いて、その点が極大か極小かを判定します。

2. 偏微分を使った最初のステップ

関数f(x, y, z)の極値を求めるには、まず次の偏微分を計算します。

 ∂f/∂x = 0, ∂f/∂y = 0, ∂f/∂z = 0 

これらの方程式を解くことで、候補となる点を見つけます。例えば、関数f(x, y, z) = x² + y² + z² の場合、各偏微分を求めて、最小値を与える点を探すことができます。

3. ヘッセ行列を使った極値の判定

次に、候補となる点が極大値か極小値かを判定するために、ヘッセ行列を用います。ヘッセ行列は、次の2階の偏微分から構成されます。

 H = [ ∂²f/∂x²  ∂²f/∂x∂y  ∂²f/∂x∂z ] 
[ ∂²f/∂y∂x ∂²f/∂y² ∂²f/∂y∂z ]
[ ∂²f/∂z∂x ∂²f/∂z∂y ∂²f/∂z² ]

ヘッセ行列の行列式が正の場合、その点は極小値を持つことがわかります。逆に負の場合、極大値を持ちます。

4. 例題: 関数の極値を求める

例として、関数f(x, y, z) = x² + y² + z²を考えます。この関数は原点で最小値を持ちます。まず偏微分を計算して、次にヘッセ行列を求め、その行列式を調べることで、極小値を確認します。

 ∂f/∂x = 2x, ∂f/∂y = 2y, ∂f/∂z = 2z 

これらを0に設定して解くと、x = 0, y = 0, z = 0 という点が得られます。ヘッセ行列を計算すると、行列式は正であるため、この点は極小値を持つことがわかります。

5. まとめ

3変数関数の極値を求めるためには、偏微分とヘッセ行列を使った解析が重要です。これらの方法をマスターすることで、複雑な関数でも極値を効率的に求めることができます。実際の問題では、これらの手法を組み合わせて応用することが多いため、しっかりと理解しておきましょう。

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