今回の問題では、安静時と激しい運動時の血液の循環について考え、どの選択肢が最も適切かを検討します。特に血液が心臓の右心室と左心室から送り出される量の違いに注目し、どの選択肢が理にかなっているのかを解説します。
1. 問題文の内容を整理しよう
問題のヒントを整理すると、次の条件が出されています。まず、安静時の心拍数は1分に80回で、1回の拍動で右心室と左心室からそれぞれ75cmの血液が送り出されると仮定されています。激しい運動時には、右心室と左心室からそれぞれ1分につき30000㎡の血液が送り出されると仮定しています。
そのうえで選択肢を検討していきます。
2. 選択肢の分析
ア. 激しい運動をしているとき、体内の血液の量は、安静時の6倍である。ここでは、血液量の増加に関しての記述です。しかし、問題文には血液量の増加についての直接的な情報はありません。従って、これは正しい選択肢ではありません。
イ. 激しい運動をしているとき、1分間に左心室から送り出される血液の量は、安静時の5倍である。これが正しい選択肢となります。激しい運動時の心拍数と送り出される血液の量を考慮すると、運動時の血液量が安静時の5倍になる計算に合致します。
ウ. 安静時に右心室から送り出された血液は、平均25秒で右心房に到達する。右心室から右心房への血液の流れに関する記述ですが、時間に関する明確な情報が問題文にないため、これは確認できません。
エ. 安静時に左心房に到達する血液の量は、安静時に右心房に到達する。左心房と右心房に到達する血液量が等しいという記述も正確ですが、この問題では血液量を特定する根拠が薄いため、この選択肢も適切ではありません。
3. 正しい選択肢の理由
正しい選択肢は「イ」です。激しい運動時に送り出される血液量は安静時の5倍に相当することが計算上確認できます。
まず、安静時の心拍数1分80回で、1回の拍動で送り出される血液量は右心室、左心室それぞれ75cm³(単位はcc)です。これを1分あたりの血液量にすると、80回 × 75cc = 6000cc(または6L)となります。
激しい運動時には右心室、左心室からそれぞれ1分あたり30000ccの血液が送り出されると仮定されています。このため、運動時の血液量は安静時の5倍になります。
4. まとめ
この問題を通じて、血液の循環量や心拍数が運動時にどのように変化するか、またその計算方法について学びました。選択肢「イ」が最も適切である理由は、運動時に送り出される血液量が安静時の5倍であることに基づいています。このような問題では、数値や割合に基づいて冷静に分析することが重要です。


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