化学反応において、気体の物質量比を求める問題はよく出題されます。特に、二酸化炭素(CO₂)と酸素(O₂)の混合気体に関する問題では、密度や分子量を利用して物質量比を求める方法が重要です。この記事では、混合気体の密度と物質量比を求める方法について詳しく解説します。
問題の設定
問題文には、標準状態で1.70g/Lの密度を持つ二酸化炭素(CO₂)と酸素(O₂)の混合気体が与えられています。標準状態での気体1molの占める体積は22.4Lとし、二酸化炭素と酸素の物質量比を求めることが求められています。
また、CO₂の分子量は44、O₂の分子量は32、標準状態の気体1molは22.4Lという条件が与えられています。この条件をもとに、混合気体の二酸化炭素と酸素の物質量比を求める方法を説明します。
ステップ1: 混合気体の質量を求める
まず、混合気体の密度と標準状態での気体の体積を使って、混合気体の1molの質量を求めます。
混合気体1Lの質量は1.70gですので、1molの混合気体が占める体積22.4Lに対する質量は次のように計算できます。
1.70g/L × 22.4L = 38.08g
この38.08gが、混合気体1molの質量です。
ステップ2: 物質量の比を求める
次に、混合気体の中で二酸化炭素と酸素の物質量比を求めます。二酸化炭素の分子量は44、酸素の分子量は32です。
二酸化炭素をxmol、酸素を(1 – x)molとすると、混合気体1molの質量は次の式で表されます。
44x + 32(1 – x) = 38.08
この式を解くことで、xの値を求めることができます。
ステップ3: 計算と結果
上記の式を解くと、次のように計算されます。
44x + 32 – 32x = 38.08
12x = 6.08
x = 0.506
したがって、二酸化炭素と酸素の物質量比はおおよそ1:1となります。
誤りの説明: CO₂ + H₂Oの物質量比について
質問にある「CO₂の分子量 + H₂Oの分子量 = 62」という計算方法は誤りです。物質量比を求める際に重要なのは、反応式に登場する各物質の質量や物質量を基に計算することです。
CO₂とH₂Oの分子量を足し合わせることは物質量比を求める際には意味がなく、物質量比を正しく求めるためには、気体の密度や分子量を利用して係数を計算する必要があります。
まとめ: 物質量比の求め方
二酸化炭素と酸素の混合気体の物質量比を求める方法は、密度と分子量を利用して質量を計算し、その後、反応式に基づいて係数を解く方法です。混合気体の密度が与えられている場合、まずはその密度から混合気体1molの質量を求め、次に物質量の比を計算します。誤った方法で計算しないように注意が必要です。


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