高校数学でよく出題される問題の一つに、「正の整数nでnのn乗+1が3で割り切れるものを全て求めよ」というものがあります。この問題では、整数論や合同式の知識を用いて解くことが求められます。今回は、この問題を解くための方法と、間違えやすいポイントについて解説します。
問題の整理
まず、問題文を整理してみましょう。「nのn乗+1が3で割り切れる」という条件は、次の式で表せます。
n^n + 1 ≡ 0 (mod 3)
これは、n^n + 1が3で割り切れる、すなわち3で割った余りが0になる、という意味です。この式を解くために、n^nが3で割った余りについて考えていきます。
n^nの3での余りのパターン
nが1, 2, 3, …と進んでいくと、n^nの値は周期的に変わることがわかります。これをモジュラー計算を用いて調べると、nの値に応じて、n^n mod 3の余りが決まることが確認できます。
具体的には、n mod 3によって異なるパターンが現れます。例えば。
- n ≡ 0 (mod 3) の場合、n^n ≡ 0 (mod 3)
- n ≡ 1 (mod 3) の場合、n^n ≡ 1 (mod 3)
- n ≡ 2 (mod 3) の場合、n^n ≡ 2 (mod 3)
条件を満たすnを探す
次に、このn^nの結果を基に、n^n + 1 ≡ 0 (mod 3) という条件を満たすnを探します。すなわち、n^nが3で割った余りが2である必要があります。
上記のパターンを見てみると、n ≡ 2 (mod 3) のときにn^n ≡ 2 (mod 3) となり、n^n + 1 ≡ 0 (mod 3)を満たすことがわかります。
間違えやすいポイント
質問者が指摘した通り、この問題では場合分けを使って解く必要があります。間違いが生じやすいポイントは、nの値がどのようにmod 3で分類されるかを理解していないことです。また、nのn乗の計算結果を直接求めるのではなく、余りの値を使って処理することが重要です。
まとめ
「nのn乗+1が3で割り切れる正の整数nを求める」問題は、整数論の合同式を理解する良い練習問題です。今回の問題では、n ≡ 2 (mod 3) のときに条件を満たすことがわかりました。問題を解く際には、余りの計算を通じて場合分けをしっかりと行い、論理的に進めることが大切です。


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