非接触回転速度センサーを使用して、回転数の変化に応じてリレーをON/OFFする回路の制作は、比較的簡単に実現可能です。この記事では、秋月電子で販売されているOH182/Eなどの非接触回転速度センサーやマグネットスピードセンサーを活用したリレー制御回路の作り方を解説します。
非接触回転速度センサーの動作原理
非接触回転速度センサーは、回転する物体に取り付けたマグネットから発生するパルス信号を検出し、その信号を元に回転数を測定します。これを利用して、回転が止まった状態(0回転)を検出し、リレーをOFFにし、回転が始まるとリレーをONにする回路を構築できます。
リレーON/OFF回路の基本構成
リレーを制御するためには、センサーから得られるパルス信号を処理する回路が必要です。基本的な構成としては、次のようになります。
- 非接触回転速度センサー:回転を検出し、パルス信号を出力します。
- パルス信号処理回路:パルス信号をカウントし、回転の有無を判断する回路です。例えば、マイコンや簡単なカウンタ回路を使います。
- リレー駆動回路:パルス信号に基づいてリレーをON/OFFします。リレーは、トランジスタを使用して駆動することが一般的です。
回路設計のポイント
回路設計で重要な点は、パルス信号のカウントとリレーの制御方法です。回転が停止している時はパルス信号が発生しないため、カウンタを使って一定時間パルスが無い場合にリレーをOFFにするロジックを実装します。また、回転が始まると、再度パルスが発生し、リレーをONにする仕組みです。
マイコンを使う場合、例えばArduinoやPICを使うと、パルス信号の処理とリレー制御が簡単に実現できます。プログラムで回転の停止を検出し、その後にリレーをON/OFFすることができます。
回路例:簡単なリレーON/OFF回路
以下は、簡単な回路例です。回転速度がゼロになるとリレーがOFF、回転を検出するとリレーがONになる回路を示しています。
- 非接触回転速度センサー(OH182/E):センサーの出力をマイコンの入力ピンに接続します。
- トランジスタ(例えば、NPNトランジスタ):リレーを駆動するためのスイッチとして使用します。
- リレー:負荷を制御するために使います。
マイコン側では、一定時間パルス信号が無ければリレーをOFFにし、パルス信号が来るとリレーをONにするようにプログラムを組みます。
実装の注意点
回路を実装する際には、以下の点に注意が必要です。
- 電源の安定性:センサーとリレーは電源の安定性に敏感なため、十分な電源供給を確保することが重要です。
- パルス信号のデバウンス処理:パルス信号が誤検出されないように、信号のデバウンス処理を行うことが推奨されます。
- リレーの耐久性:リレーを頻繁にON/OFFする場合、リレーの耐久性に注意が必要です。耐久性の高いリレーを選ぶか、固体リレーの使用も検討できます。
まとめ
非接触回転速度センサーを使ったリレーON/OFF回路は、比較的簡単に実装できます。パルス信号を処理し、回転の有無を判定してリレーを駆動することで、車やオートバイのような動きに応じた制御が可能です。マイコンを使った制御はプログラムの柔軟性が高く、簡単に回路を変更することもできます。


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