中国語を学んでいると、「持つ」「~がある」「所有している」といった意味を表す動詞がいくつもあって、どれを使えばいいのか迷うことがあるかもしれません。本記事では、そうした「持つ/ある/所有する」にかかわる動詞を整理しつつ、動詞の分類もあわせてご紹介します。動詞の種類を知ることで、助詞や補語・語順との結びつきも理解しやすくなります。
動詞の分類:まずは全体像を押さえよう
まず、中国語(現代標準中国語)の動詞を大まかに分類しておくと、以下のような観点があります。例として、学習者向けに「瞬間動詞/継続動詞/状態動詞」などが紹介されています。:contentReference[oaicite:1]{index=1}
代表的な分類項目は次の通りです:
・意味・語義による分類(例:行為動詞・状態動詞)
・文法機能/形式による分類(例:単純動詞・合成動詞・離合詞)
・アスペクト(動作の変化・完了・継続)に基づく分類(例:瞬間動詞・継続動詞)
・目的語の有無による分類(例:自動詞・他動詞)
例えば、「走 zǒu(歩く)/來 lái(来る)」は目的語をとらない自動詞、「吃 chī(食べる)/看 kàn(見る)」は目的語をとる他動詞などの区別が挙げられています。:contentReference[oaicite:2]{index=2}
「持つ/所有する」を表す動詞――代表と使い分け
「持つ」「所有する」「~がある」という意味を中国語で表す場合、代表的には「有 yǒu」という動詞が出てきます。例えば「他有一辆新车(彼は新しい車を一台持っている)」「我们学校有很多学生(私たちの学校には多くの学生がいる)」。:contentReference[oaicite:3]{index=3}
ただし、「有」以外にも「拥有 yōngyǒu」「具有 jùyǒu」「持有 chíyǒu」「领有 lǐngyǒu」など、ニュアンスや対象(有形/無形)によって使われ分けられる動詞があります。例えば「拥有」は大量である・大規模な所有を指すことがあり、「具有」は主に抽象的な能力・性質・条件を表すことが多いと指摘されています。:contentReference[oaicite:4]{index=4}
以下に主な使い分けをまとめます。
| 動詞 | 意味/ニュアンス | 例文 |
|---|---|---|
| 有 yǒu | ~がある/~を持っている(一般) | 他有一本书。/他有一辆车。 |
| 拥有 yōngyǒu | 所有・占有・持有(規模が比較的大きい/量が多め) | 该公司拥有数千名员工。 |
| 具有 jùyǒu | ~を備えている/~という性質を持つ(抽象的・形容詞的対象) | 这项技术具有很大的潜力。 |
| 持有 chíyǒu | 持っている(株式・証券・資金など) | 他持有公司的股份。 |
| 领有 lǐngyǒu | 領有/獲得して持つ(資格・土地など) | 他领有该地区的经营许可证。 |
このように、「持つ/所有する」を表す動詞にも **対象(有形か無形か)** や **数量・規模**、 **フォーマルさ** などの違いがあります。学習時には「ただ“有”だけ使えばいい」と安易に考えず、文脈に応じて上記の動詞を使い分けることで、より自然な中国語になります。
「有」だけで済ませていいの?注意すべき構文との結びつき
「有 yǒu」を使うときにも、構文や補語・否定形・有無疑問文との結びつきを押さえることが重要です。例えば、「有+名詞」だけで 「~を持っている/~がある」 という意味を表す「有字句(有 + NP)」という構造があります。:contentReference[oaicite:5]{index=5}
例。
我有一个中国朋友。→「私は中国人の友達が一人いる」
また、「有+VP(動詞句)」という構文もあり、動作の発生・存在を強調する用法がありますが、これはやや方言的・口語的な広がりもあります。:contentReference[oaicite:6]{index=6}
さらに、「有」を否定する場合、「没(有) méi (yǒu)」を使うことが多く、「不 bù」では直前の動作や状態が現在・未来的・習慣的に「~しない」の意味をもつため、過去や所有・経験の否定には「没(有)」を使うことが一般的です。例えば「我没(有)钱」など。
動詞の「種類」を知ると助詞・補語の使い分けがわかる
「持つ/ある」を表す動詞だけでなく、動詞そのものを分類して理解しておくと、たとえばアスペクト助詞「了 le」「过 guo」「着 zhe」や重叠形式などの使い分けがスムーズになります。:contentReference[oaicite:7]{index=7}
たとえば「継続動詞」は「在 zài/着 zhe」などとの相性が良く、「瞬間動詞」は完了や変化を示す「了」や「过」と結びつくことが多いという説明があります。:contentReference[oaicite:8]{index=8}
「有」自身はアスペクト的にはどちらかというと「存在・所有」を表す静的な状態を示す動詞と捉えられ、単独で「了」や「着」を付けることは稀ですので、動詞の性質を知っておくと違和感のある組み合わせを避けられます。
実例まとめ:様々な「持つ/ある」表現
以下、実際の会話や文章で使える例をいくつか提示します。
1. 他有三本书。→ 彼は本を3冊持っている/彼のところに本が3冊ある。
2. 这家公司拥有先进的设备。→ この会社は先進的な設備を所有している。
3. 她具有很强的谈判能力。→ 彼女は非常に強い交渉能力を備えている。
4. 他持有该公司的股份。→ 彼はその会社の株式を保有している。
5. 我们领有营业执照。→ 私たちは営業許可証を領有している/保有している。
まとめ
「持つ/所有する/ある」を表す中国語の動詞には、まず一般的な「有 yǒu」があり、そこから規模・対象・抽象性・フォーマルさによって「拥有 yōngyǒu」「具有 jùyǒu」「持有 chíyǒu」「领有 lǐngyǒu」などが使い分けられます。また、動詞そのものの種類(意味・アスペクト・目的語の有無)を理解しておくことで、助詞や補語・構文との組み合わせも誤りにくくなります。これらを意識することで、中国語の表現がぐっと自然になり、学習効果もアップするでしょう。ぜひ、例文を声に出して練習してみてください。


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