源氏物語の若紫の「まもらるるなりけり」の「るる」「けり」の意味

文学、古典

『源氏物語』の「若紫」の章に登場する「まもらるるなりけり」のフレーズは、光源氏の複雑な感情を表しています。この言葉に込められた光源氏の気持ちについて、具体的な解説を行います。まず、この言葉の文法的な構造を理解し、そこから源氏の心情を読み解いていきましょう。

1. 「まもらるるなりけり」の文法的な解釈

このフレーズにおける「まもらるる」とは、動詞「まもる(守る)」の受け身形「まもらる」に、連体形「る」が重なった形で、「守られる」という意味になります。そして、「けり」は過去の出来事や感情の動きを表す助動詞です。このため、「まもらるるなりけり」は、過去に起こったことや、光源氏が感じた守られているという感情を示しているのです。

この表現は、光源氏が若紫に対して抱いている感情が、守られているという保護的な意識と深く結びついていることを意味しています。

2. 光源氏の感情としての「まもらるるなりけり」

光源氏は、若紫を深く愛し、彼女を守りたいという気持ちを強く持っています。しかし、この「まもらるるなりけり」という表現には、単なる保護者としての感情だけではなく、少し複雑な心理が垣間見えます。光源氏は、若紫に対して自分の力で何かをしてあげたいという気持ちと、同時にその力が及ばないことへの悔しさや悲しみを抱えていることが分かります。

この感情の複雑さは、源氏物語の中での彼の内面的な葛藤を反映しています。彼は若紫を「守る」ことに誇りを持ちながらも、同時にその立場に対する不安や無力感も感じているのです。

3. 「るる」「けり」が示す感情の動き

「るる」という表現が示すのは、光源氏の中での守られているという感情の強調です。若紫を保護し、守りたいという源氏の思いがこの言葉に込められています。また、「けり」という助動詞が示すのは、過去の出来事としてその思いがすでに現実のものとして感じられた瞬間を意味しています。

これにより、光源氏は若紫を愛するあまり、彼女の存在を「守る」ことが自分の使命であり、また、その使命感が彼の内面でどのように反映されているかを深く感じ取っているのです。

4. 結論:光源氏の心情の表現

「まもらるるなりけり」という言葉は、光源氏が若紫に対して抱く強い愛情と、それに伴う複雑な感情を表現しています。彼は若紫を「守る」ことを使命感として感じている一方で、彼女を守れないという無力感や悔しさも抱えているのです。このように、源氏物語における表現は、単純な言葉以上の深い感情が込められており、読者はその奥深い心情を読み解くことができます。

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