中国語の「吐」は第3声(tǔ)と第4声(tù)の両方で動詞として使われます。同じ漢字なのに声調が違うため、学習者にとっては混乱しやすいポイントです。この記事では、それぞれの意味・用法・ニュアンスの違いをわかりやすく整理します。
第3声 tǔ の基本的な意味
第3声の「吐(tǔ)」は、主に「口から出す」という広い意味で使われます。
比較的中立的・一般的な『吐き出す』というニュアンスです。
例。
・吐痰(tǔ tán)=痰を吐く
・吐字(tǔ zì)=発音する(字を吐き出す)
「出す」という行為そのものに焦点があり、必ずしも嘔吐の強い意味ではありません。
第4声 tù の基本的な意味
第4声の「吐(tù)」は、主に「吐く(嘔吐する)」という意味で使われます。
体調不良による嘔吐を表すことが多いのが特徴です。
例。
・我吐了。(私は吐いた)
・他喝多了吐了。(彼は飲みすぎて吐いた)
日常会話では、体調に関係する場合は第4声が一般的です。
使い分けのポイント
簡単に整理すると、次のようになります。
| 声調 | ピンイン | 主な意味 | ニュアンス |
|---|---|---|---|
| 第3声 | tǔ | 吐き出す・発する | 広い意味・やや書き言葉的 |
| 第4声 | tù | 吐く(嘔吐) | 日常会話・身体反応 |
会話で「気持ち悪くて吐く」と言う場合はほぼ第4声と覚えておくと安心です。
例文でニュアンスを比較
① 他吐出了一口血。(tǔ)
→ 彼は血を吐き出した。(動作に焦点)
② 他吐了。(tù)
→ 彼は吐いた。(嘔吐した)
同じ「吐」でも、声調によって自然さが変わります。
なぜ2つの声調があるのか
中国語には、同じ漢字でも歴史的な音変化により複数の声調を持つものがあります。
「吐」もその一例で、意味の違いに応じて発音が分化しました。
辞書では両方掲載されていますが、現代口語では用途がある程度固定しています。
まとめ
「吐」は第3声(tǔ)と第4声(tù)の両方が動詞ですが、使い分けの目安は明確です。
・一般的に吐き出す → tǔ
・嘔吐する → tù
特に会話では第4声がよく使われます。例文と一緒に覚えることで自然な使い分けができるようになります。

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