「地球は赤道で時速約1,700kmで自転しているのに、飛行機はどうやって目的地に着くの?」という疑問はとても自然です。空中にいる間に地球が回転してしまうなら、じっとしていれば目的地がやってくるのでは?と考えてしまいますよね。ここでは、地球の自転と飛行機の運動の関係を、物理の基本からやさしく解説します。
まず大前提:飛行機も最初から自転の速度を持っている
地球上のすべてのものは、地球と一緒に自転しています。
つまり、東京の空港に止まっている飛行機も、すでに時速約1,700km(緯度による)の東向きの速度を持っています。
離陸しても、その速度はそのまま引き継がれます。
これは「慣性(かんせい)」という物理の法則によるものです。
なぜ空中に浮いていても置いていかれないのか
もし飛行機が空中に浮いた瞬間に地球の回転から切り離されるなら、確かに地面はどんどん東へ進んでしまいます。
しかし実際には、飛行機も大気も地面も、同じ自転の運動を共有しています。
空気も一緒に回転しているため、飛行機はその中を飛んでいるだけです。
東京から釜山に「待っていれば着く」わけではない理由
東京と釜山がほぼ同じ緯度でも、両方とも同じ角速度で回っています。
つまり、両都市は常に同じ速さで東へ移動しています。
そのため、空中で止まっていても距離は縮まりません。
目的地に向かって自分で速度を出す必要があります。
ウラジオストクへ行く場合はどうなる?
経度が違う都市に向かう場合も同じです。
飛行機は出発地点と同じ自転速度を持ったまま飛びます。
ナビゲーションでは地球の回転を考慮しつつ、相対的な地表の位置を基準に進路を決めます。
「地球を追いかける」というより、地球と一緒に動きながら進んでいるという方が正しい表現です。
コリオリの力との関係
地球の自転は「コリオリの力」という現象も生みます。
これは台風や偏西風の進路に影響を与えます。
飛行機の航路設計でも、この効果は計算に入っています。
まとめ
飛行機は地球を追いかけているわけではありません。
離陸時点ですでに地球と同じ自転速度を持っています。
空気も地球と一緒に回転しているため、空中で迷子になることはありません。
地球と一体となって動いていると考えると、仕組みが理解しやすくなります。

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