自分を知るために環境を変える、という考えは哲学的に非常に興味深いものです。自分探しをしている人々は、しばしば自分を他者と比較することでその本質を理解しようとします。しかし、この相対的な評価だけでは本当の「自分」を見つけることができるのでしょうか? 本記事では、自己評価の方法と哲学的視点から自分を探求する過程について深掘りしていきます。
自分探しと環境の変化
「自分探しのために海外に行く」という考え方は、環境を変えることで新たな自分を発見できるという前提に基づいています。環境が変わることで、自分の反応や価値観が変わり、相対的に自分を見つめ直すことができるという考えです。確かに、今までの自分とは違う場所に身を置くことで、新たな視点や理解が得られることがあります。
しかし、これは他者との比較によって自分を見つけるという側面もあります。新しい環境での自分を知るために、過去の自分や周囲の人々と比較し、自分がどのような反応を示すかを見つめることが重要です。
相対評価と絶対評価の違い
自分を他者との相対評価で捉えると、確かに自分が何を選ぶか、どのような選択をするかで自分を理解することができます。しかし、選択には必ず「譲れない価値観」や「評価軸」があるはずです。それが「Aを選ぶ」ときの根拠であり、それがあなたの本当の価値観やアイデンティティとなります。
では、相対的な評価を重視した場合、自己評価は環境や他者の影響を受けやすく、決して固定されたものではないのではないかという疑問が生じます。この場合、自分が選択をするための基準や価値観が絶対的に確立しているのか、それとも相対的なものに依存しているのかという問題に直面します。
評価軸としての価値観とその変動
あなたの「譲れない価値観」や「評価軸」は、時とともに変化するものです。これらは、過去の経験や環境に基づいて形成されるため、同じ状況でも過去の自分と現在の自分では異なる評価をすることがあります。
例えば、あるときは「A」が重要だと感じたけれども、時間が経つにつれて「B」を選ぶ理由が生まれることもあります。こうした変化があることが、あなたの思考や価値観が相対的であることを示しています。これが「自分探し」の一環として、絶えず変わり続ける過程とも言えます。
終わりのない思考と自己発見のプロセス
「自分とは何か?」という問いには、終わりがないかもしれません。自己理解は時間をかけて深まるものであり、その過程で見えるものが変化していくのが自然なことです。この思考が無駄だと感じるかもしれませんが、実はその過程自体が自己発見の一部であり、私たちがより深い自己理解に近づいていくための一歩です。
哲学的に考えることは、自己理解を深めるための大切な方法であり、何かを生むというよりも、思考を続けることで自分自身の本質に近づくことができるのです。
まとめ
自分を知るための旅は、他者との比較を通じて進むことが多いですが、最終的には自分の中で変化し続ける価値観や評価軸を理解していく過程です。この思考は決して無駄ではなく、むしろ自己探求を深めるための貴重な手段です。相対評価や絶対評価の間で揺れ動くことは、自己発見の一部として、私たちをより豊かな人生へと導いてくれるでしょう。


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