工業板金のコスト削減を目指す際に、溶接構造から一体曲げへの変更を検討することは有効な手法の一つです。特に、SUS304(2.0t)で作られたボックス状の筐体で、溶接による接合を減らして一体曲げにする場合、そのメリットとデメリットを把握することが重要です。本記事では、溶接と一体曲げのコストダウンの観点からの比較を行います。
一体曲げのメリット
一体曲げにすることで、溶接の工数が大幅に削減され、作業の効率化が図れます。これにより、溶接作業にかかる時間とコストが減少し、最終的にコストダウンが可能となります。また、一体曲げを選択することで、仕上がりが綺麗になり、溶接後の処理や仕上げ作業の手間が少なくなるというメリットもあります。
一体曲げのデメリット
一方で、一体曲げのデメリットとしては、展開図が複雑になり、抜き工程(タレパンやレーザー)の歩留まりが悪化する可能性がある点です。特に、深い箱曲げになると、金型の干渉や加工の難易度が上がるため、注意が必要です。また、ロット数が50個程度であるため、大きなコスト削減を見込むにはそれなりの工夫が求められます。
溶接と一体曲げのコストメリット比較
溶接作業の工数削減と一体曲げによる歩留まりの変化を比較した場合、どちらがコストメリットを大きくするかはケースバイケースです。溶接による接合が少ない場合、工数削減が大きなコストダウンとなりますが、反対に複雑な展開図で歩留まりが悪化すると一体曲げが効果的でない場合もあります。
現場の知恵:どの形状で溶接を避け、どの形状で曲げに集約すべきか
現場では、簡単な曲げ作業や直線的な形状は一体曲げに集約することが多いです。逆に、複雑な形状や深い箱曲げが必要な場合は、溶接を選択した方が効率的であることが多いため、形状ごとの適切な加工方法を見極めることが重要です。
まとめ
一体曲げと溶接の選択肢は、加工する形状やロット数、使用する機械設備に応じて最適化する必要があります。溶接職人の工数削減と歩留まりを考慮した上で、現場の知恵を活かした加工方法を選択することで、最終的なコストメリットを最大化することが可能です。


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