大学数学|重積分の順序交換を図で理解しながら計算する方法

大学数学

大学数学で頻出する「重積分の順序交換」は、式変形だけでなく積分領域の正確な理解が不可欠です。本記事では、代表的な2つの例題を通して、順序交換の考え方と計算の流れを丁寧に整理します。

重積分の順序交換とは何か

重積分の順序交換とは、二重積分において「先にxで積分するか、yで積分するか」を入れ替える操作を指します。計算が難しい場合でも、順序を変えることで簡単な積分に帰着できることがあります。

重要なのは、積分区間を式だけで処理するのではなく、xy平面上の領域として把握することです。

例題1:∫₀→π/4 ∫₂y→π/2 cos(x²/π) dx dy

この積分では、xについての積分が直接できないため、順序交換が有効です。まず、積分領域を確認すると、0≤y≤π/4、2y≤x≤π/2 という条件から、xは0≤x≤π/2、yは0≤y≤x/2 となります。

よって順序交換後の積分は ∫₀→π/2 ∫₀→x/2 cos(x²/π) dy dx となり、内側の積分はyに関する単純な積分になります。

計算すると ∫₀→π/2 (x/2)cos(x²/π) dx となり、ここで置換積分を用いることで最終的な値が求まります。

例題2:∫₀→1 ∫₀→√y e^x dx dy

この場合も、積分領域を整理することがポイントです。条件 0≤y≤1、0≤x≤√y は、x²≤y≤1 と書き換えられます。

したがって順序交換後は、0≤x≤1、x²≤y≤1 となり、積分は ∫₀→1 ∫_{x²}→1 e^x dy dx になります。

内側の積分を計算すると (1−x²)e^x となり、外側は通常の積分として処理できます。

順序交換でつまずきやすいポイント

多くの場合、積分ミスの原因は「領域の取り違え」です。xとyの上下関係を式だけで判断せず、必ず図を描いて確認することが大切です。

特に平方根や比例関係が含まれる場合、境界線をグラフで確認すると理解が格段に楽になります。

まとめ

重積分の順序交換は、計算テクニックというより「領域把握の問題」です。xy平面で積分範囲を正確に捉え、自然な積分順に組み替えることで、難解に見える問題もスムーズに解けるようになります。

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