探索的因子分析後の確認的因子分析の必要性について – 心理統計の実践的解説

心理学

心理統計における因子分析は、データから潜在的な構造を明らかにする強力な手法です。しかし、修士論文などで実際に因子分析を行う際、データの特性や対象者に合わせて適切な分析手法を選択することが重要です。この記事では、探索的因子分析(EFA)後に確認的因子分析(CFA)を行う必要があるのか、実際の分析の流れを通じて解説します。

探索的因子分析(EFA)と確認的因子分析(CFA)の違い

まず、探索的因子分析(EFA)と確認的因子分析(CFA)の基本的な違いを理解することが重要です。EFAはデータに潜む因子構造を探索する手法であり、事前に因子構造を仮定することなくデータから因子を抽出します。一方、CFAは既に仮定した因子構造をデータに適合させる手法で、因子の適合度を確認するために用いられます。

このように、EFAとCFAは目的が異なるため、通常はEFAで見つかった因子構造をCFAで確認することが一般的です。ですが、質問者が述べているように、EFA後に得られた因子構造が元々の仮定とは異なる場合、CFAを行う必要性について迷うことがあります。

探索的因子分析後に確認的因子分析を行うべきか?

EFAで得られた因子構造が元々の仮定と異なる場合、確認的因子分析を行うかどうかは重要な判断です。基本的には、EFAで得られた因子構造が実際にデータにどれくらい適合するかを確認するために、CFAを行うことが推奨されます。

例えば、ある心理学的尺度を使用して対象者にデータを集めた場合、元々の対象者を想定した因子構造がデータに適合しないことがあるため、EFAで新たな因子構造を得ることがあります。この時、得られた因子構造をCFAで検証することで、その因子構造が他のサンプルにも適用可能かどうかを確認できます。

確認的因子分析を行わない選択肢

一方で、EFA後にCFAを行わなくても問題ない場合もあります。特に、EFAで得られた因子構造が非常に実用的で解釈可能であり、他の理論的な仮定に対して十分な説得力を持っている場合、CFAを省略して次のステップに進むことも可能です。

例えば、探索的因子分析で得られた因子が直感的に理解しやすく、他の研究や理論と一致する場合、その構造が正当であると判断し、CFAを行わずにそのまま論文を進めることも一つの選択肢です。

実務的なアドバイスと注意点

CFAを行うかどうかの決定は、最終的には研究の目的と対象によって異なります。CFAを行う場合、適合度指標(例えば、CFIやRMSEA)を使用して、得られた因子構造がどれだけデータに適合するかを確認することができます。もし適合度が低い場合、その因子構造が実際には不適切であることを示唆している可能性があるため、再評価が必要です。

その一方で、EFAの結果が非常に有意義であり、理論的にも適切な場合、CFAを省略することも選択肢の一つです。ただし、その場合でも十分な検証が行われていることが求められます。

まとめ

探索的因子分析後に確認的因子分析を行うべきかどうかは、得られた因子構造の信頼性や適合度によって異なります。もしEFAで得られた因子構造が他の理論や実務的な観点からも妥当であれば、CFAを省略することも可能です。しかし、最終的な判断は、データと研究の目的に基づいて行うべきです。分析方法に迷った場合は、専門的な書籍や指導教員からアドバイスを受けることをお勧めします。

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