この問題では、帰納的に定義された関数f:N→Rの一意性を証明する方法を示しています。特に、f(0)=1/2、f(n+1)=(2/3)f(n)という帰納的定義に基づき、関数が正しく定義され、写像が一意であることを数学的に示すための手法を解説します。
帰納的に定義された関数とその一意性
自然数Nから実数Rへの写像fは、次のように帰納的に定義されています。
f(0) = 1/2、f(n+1) = (2/3)f(n) (n∈N)
この定義に基づき、関数が正しく定義されること、そしてこの関数が一意であることを示すために、H⊂N×Rという集合を用いてその性質を確認します。
集合Hとその性質
集合Hは次の3つの条件を満たします。
- ①(0,1/2)∈Hかつ∀x∈R, ((0,x)∈H⇒x=1/2)
- ②∀n∈N, ∀x∈R, ((n,x)∈H⇒(n+1,(2/3)x)∈H)
- ③∀n∈N, ∀x∈R, ((n+1,x)∈H⇒(n,(3/2)x)∈H)
これらの条件を使って、帰納的に定義された関数fが一意に定義されることを示します。
集合S(H)と帰納法による証明
集合S(H)は、次のように定義されます。
S(H) := {n∈N | ∃!x∈R, (n,x)∈H}
ここで、条件①より0∈S(H)が成り立ちます。さらに、m∈S(H)と仮定した場合、その実数rが唯一存在して(m,r)∈Hであることを示し、次に(m+1,r’)∈Hが成り立つことを確認します。これにより、数学的帰納法を用いてS(H)=Nを証明します。
写像の一意性の証明
次に、写像の一意性を示します。HとH’が①,②,③を満たすと仮定し、∀n∈N, ∀x∈R, ((n,x)∈H⇒(n,x)∈H’)をnについての帰納法で証明します。
n=0の場合、(0,x)∈Hのとき①よりx=1/2であり、H’も①を満たすため(0,1/2)∈H’が成り立ちます。次にn+1の場合を示し、帰納法の仮定を使ってH⊂H’が成り立つことを示します。同様にH’⊂Hが成り立つことを示すと、H=H’が得られ、写像の一意性が証明されます。
まとめ
帰納的に定義された関数f:N→Rの一意性を証明するために、集合Hを使ってその性質を調べ、数学的帰納法によりS(H)=Nが成り立つことを示しました。さらに、写像の一意性を証明するために、HとH’の関係を調べて最終的にH=H’が成立することを確認しました。


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