数珠順列とバーンサイドの定理について解説

高校数学

今回は「数珠順列」について、特に赤玉2、青玉2、白玉2を用いて作る場合の通り数を求める問題を取り上げ、バーンサイドの定理についても解説します。これらは数学Aの範囲に含まれる問題で、組み合わせや対称性に関する理解を深めるのに非常に役立ちます。

数珠順列とは?

数珠順列は、円環上に並べる順列の一つで、端がつながっているような形状を考えた場合の順列です。通常の順列とは異なり、回転や反転などの対称性を考慮しなければなりません。このため、通常の順列に比べて計算が難しくなることがあります。

問題の整理:赤玉、青玉、白玉2つずつ

問題は、「赤玉2、青玉2、白玉2」を使って数珠順列を作る場合の通り数を求めるものです。まず、円環上にこれらの玉を並べる場合を考えます。

通常、6個の玉を並べる順列は「6!」通りですが、円環のため、回転を考慮して「6! / 6 = 5!」通りの並べ方になります。また、同じ色の玉が2つずつあるため、重複を考慮して、さらに「2!」「2!」「2!」で割る必要があります。

数珠順列の計算方法

したがって、この場合の数珠順列の通り数は次のように計算できます。

通り数 = (6! / 6) / (2! × 2! × 2!) = (720 / 6) / (2 × 2 × 2) = 120 / 8 = 15

このように、数珠順列の場合には回転対称性を考慮して重複を除き、最終的な通り数を求めます。

バーンサイドの定理とは?

バーンサイドの定理は、群論を用いた数学的手法で、対称性を考慮した順列の通り数を求めるために使用されます。特に、回転や反転などの対称操作が含まれる問題において、対称性のある順列の数を求めるのに役立ちます。

具体的には、与えられた対称操作をすべて調べ、その各操作が順列に与える影響を計算します。それぞれの操作における固定点(変更されないもの)の数を求め、その平均を取ることで、最終的な通り数が求まります。

数え上げの手法とバーンサイドの定理の違い

数え上げは、具体的に一つ一つの順列を列挙していく方法ですが、計算量が多くなる可能性があります。バーンサイドの定理は、対称性を考慮して、必要な計算を減らし、効率的に答えを導くことができるため、特に複雑な問題で有効です。

数え上げを使う場合、いくつかの条件を満たす順列をすべて列挙し、それらの通り数を足し合わせていきます。一方で、バーンサイドの定理は、対称性を考慮することで、より少ない計算で解答を得ることができます。

まとめ

数珠順列は、円環上での並べ方を考慮した順列問題で、バーンサイドの定理を使用することで、より効率的に計算できます。数え上げの手法も有効ですが、特に複雑な問題ではバーンサイドの定理を使うことが非常に役立ちます。数珠順列の問題に取り組む際には、この定理を使うことで計算量を大幅に減らすことができ、より短時間で正確な結果を得ることができます。

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