合成関数の極限を扱う際に、式の書き方や計算方法が混乱することがあります。特に、二つの関数が合成された場合に、その極限をどのように求めるかという問題について解説します。ここでは、lim[x→0]g(f(x))とg(lim[x→0]f(x))が同じものかどうかを、具体的な例を使って説明します。
合成関数の極限とは?
合成関数の極限とは、2つ以上の関数が合成された場合に、その合成関数の極限を求める方法です。例えば、y = f(x) と z = g(y) という関数があったとき、合成関数は z = g(f(x)) となります。この合成関数の極限を、lim[x→0]g(f(x)) のように求めます。
この際、関数gの中にf(x)が含まれているため、f(x)が0に近づくとき、g(f(x))の値がどのように変化するかを考えます。このような場合に、g(lim[x→0]f(x))と同じ結果になるかを検証することが重要です。
lim[x→0]g(f(x))とg(lim[x→0]f(x))の違い
質問の中での疑問は、lim[x→0]g(f(x))がg(lim[x→0]f(x))と同じかどうかという点です。この2つの式は必ずしも同じ結果になるわけではありません。実際、一般的には、合成関数の極限は、まず内側の関数f(x)の極限を求め、それから外側の関数gにその結果を代入して求めます。
具体的には、lim[x→0]g(f(x)) は、f(x)がx→0に近づくときの値をまず計算し、その後、g(f(x))の極限を求めます。一方、g(lim[x→0]f(x))の場合、まずf(x)がx→0に近づいた結果を計算し、その後その結果をgに代入します。したがって、gが連続である場合、この2つの結果は一致しますが、gが連続でない場合は異なる結果になることもあります。
連続関数の場合のlim[x→0]g(f(x))とg(lim[x→0]f(x))
gが連続関数である場合、lim[x→0]g(f(x)) と g(lim[x→0]f(x)) は一致します。これは、連続関数においては極限の計算が関数内部で自由にできるためです。すなわち、内側の関数f(x)が0に収束するならば、外側の関数gにもその結果が反映され、結果として極限が一致するのです。
この場合、gが連続であることが大前提となります。もしgが連続でない場合、関数の極限は一致しないこともありますので、その点に注意することが重要です。
実際の計算例
例えば、f(x) = x², g(y) = y+1とした場合、lim[x→0]g(f(x)) と g(lim[x→0]f(x))を計算してみましょう。まず、lim[x→0]f(x) = 0² = 0 です。そして、g(0) = 0 + 1 = 1となります。一方、lim[x→0]g(f(x)) = g(lim[x→0]f(x)) = g(0) = 1 となり、結果は一致します。
このように、gが連続関数である場合には、lim[x→0]g(f(x))とg(lim[x→0]f(x))が一致することが確認できます。
まとめ
合成関数の極限において、lim[x→0]g(f(x)) と g(lim[x→0]f(x))が一致するかどうかは、gが連続であるかどうかに依存します。gが連続である場合、どちらの計算方法を使用しても同じ結果になりますが、gが連続でない場合は一致しないことがあります。合成関数の極限を計算する際は、関数の連続性を確認し、適切な計算方法を選ぶことが重要です。


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