三角形の角度を求める際、余弦定理を使った計算方法は非常に便利ですが、計算で間違えが生じることもあります。この記事では、余弦定理を使って角AのcosAを求めた際に出た不正な結果について、どこで計算ミスが起きたのかを解説します。
余弦定理とcosAの計算
三角形ABCがあり、辺の長さがa = 4、b = 8、c = 13と与えられた場合、角AのcosAを求めるために余弦定理を使います。余弦定理は次のように表されます。
cosA = (b² + c² – a²) / 2bc
ここで、b、c、aは三角形の辺の長さです。これを使ってcosAを求めることができます。
計算で間違えが生じた原因
質問者が計算で「cosA = 217/208」となり、1を超えているため不正だと感じた理由は、余弦定理の計算式の中で符号の取り扱いや計算の順番を間違えた可能性が考えられます。特に、b、c、aを代入する際に、計算ミスや符号の扱いを間違えた結果、cosAの値が不正なものとなってしまった可能性があります。
また、余弦定理において、cosAの値は -1 から 1 の間に収まるべきであり、1.05のような値になることはありません。これは計算ミスの典型的な例です。
正しい計算手順
正しく計算するために、まず余弦定理の公式に従って、次の式に代入してみましょう。
cosA = (8² + 13² – 4²) / (2 × 8 × 13) = (64 + 169 – 16) / (208) = 217 / 208
実際に計算してみると、217/208は1.04となり、確かに1を超えていることがわかります。しかし、これは誤りです。正確には、与えられた辺の長さが三角形を成す条件を満たしていないため、計算結果が物理的に意味を持ちません。
三角形の成立条件の確認
三角形が成立するためには、三辺の長さが三角形不等式を満たす必要があります。すなわち、各辺の長さが次の条件を満たしている必要があります。
- a + b > c
- a + c > b
- b + c > a
この条件を確認すると、a = 4、b = 8、c = 13の場合、4 + 8 = 12 は13より小さいため、三角形は成立しません。したがって、この三辺の長さでは、cosAを計算すること自体が意味を持ちません。
まとめ
余弦定理を使ってcosAを求める際に計算結果が1を超える場合、それは三角形が成立しないことが原因です。計算ミスではなく、三角形の成立条件が満たされていないため、正しい計算結果は得られません。問題に与えられた辺の長さが三角形不等式を満たしているかどうかを確認することが大切です。

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