この問題では、二つの歌から「客観的事実」を抽出することが求められています。歌はしばしば感情や美的な表現を含みますが、客観的事実としては、自然現象や実際に観察可能な出来事が挙げられます。以下でそれぞれの歌における客観的事実を探し、どの部分が客観的事実を示しているかを解説します。
歌(1)「深山にはあられ降るらし外山なるまさきのかづら色づきにけ」
この歌は、自然の描写として「深山にはあられ降る」という部分が客観的事実を示しています。あられが降る現象は観察可能であり、これは実際の天気現象を表しているため、客観的な事実といえます。一方、その他の部分は詩的な表現が含まれているため、感覚的な表現が多く、客観的事実とは言えません。
歌(2)「この川にもみぢ葉流る奥山の雪消に水ぞ今まさるらし」
こちらの歌では、「もみぢ葉流る」や「奥山の雪消に水ぞ今まさるらし」といった自然の現象が客観的事実です。もみじの葉が川を流れる様子や雪が解ける現象、そしてそれに伴う水の増加は実際に観察可能な自然現象であり、これも客観的事実として解釈できます。特に、自然の変化や季節の移ろいを描写する部分が客観的事実を示していると考えられます。
歌の中の客観的事実を抽出する方法
客観的事実は、個々の観察可能な現象や状況を指します。感情や個人的な見解を含む表現は主観的であり、客観的事実としては捉えません。したがって、歌の中で「何が観察できるのか」「実際に起こっている現象は何か」を基準に抽出することが重要です。
まとめ
この問いにおける客観的事実は、自然現象や季節の移り変わりを表現した部分にあたります。歌に含まれる他の感情的な表現や象徴的な部分は、感覚的な内容として解釈されるため、客観的事実とは言えません。客観的事実を抽出するには、実際に観察できる事象に焦点を当てることが大切です。


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