楽器用DI(ダイレクトボックス)は、音楽機器をミキサーやPAシステムに接続する際に重要な役割を果たします。ファンタム電源を使用しない回路に変更する場合、どのような部分を変更すべきか、またその理由について詳しく解説します。
ファンタム電源とは?
ファンタム電源は、主にXLRケーブルを通じて供給される電源で、マイクやDIボックスなどの機器に電力を供給するために使用されます。通常、48Vの電圧が供給され、これを使用する回路設計には特別な配慮が必要です。
ファンタム電源を使わないDI回路設計
ファンタム電源を使用しない回路設計に変更するためには、まずファンタム電源に関連する部品を取り除く必要があります。具体的には、R14、R15、D3、D11などの部品を外し、XLRケーブルの1ピン(通常ファンタム電源が供給されるピン)を接続しないようにします。これにより、ファンタム電源が回路に供給されなくなり、他の電源で回路が動作するようになります。
スイッチの使用について
XLRの1ピンをGNDから浮かせるスイッチは、特定の用途によって有用です。このスイッチを使用することで、ファンタム電源を使用しない状態でもXLR接続を維持できる場合があります。もし他の機器との互換性を考慮して、このスイッチを残すことを検討するのが良いでしょう。
オペアンプの選定と電流不足
オペアンプを変更した場合、十分な電流が供給されないことが懸念されます。オペアンプの仕様により、必要な電流や電圧が異なるため、新しいオペアンプが従来の設計に適合するかを確認することが重要です。もし電流が不足していると感じた場合、オペアンプの種類や回路の電源設計を再評価する必要があります。
まとめ
ファンタム電源を使わないDI回路の設計は、部品の変更やスイッチの使用を適切に行うことで実現可能です。オペアンプの変更による電流不足にも注意し、設計が確実に機能するように確認を行いましょう。


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