フォーカスゴールドは大学受験数学の定番参考書ですが、シリーズの進め方については意外と悩む人が多いものです。特に「数ⅠA→数Ⅱ→数BC→数Ⅲ」と進むルートと、「数ⅠA→数ⅡBC→数ⅢC」と進むルートの違いについては、問題数や網羅度の面で疑問を持つ受験生が少なくありません。この記事では、それぞれの構成や特徴を整理しながら、学習上の違いを分かりやすく解説します。
フォーカスゴールドの基本的な構成
フォーカスゴールドは、学習指導要領に対応した範囲ごとに分冊されています。従来型の構成では、数ⅠA・数Ⅱ・数BC・数Ⅲと、分野ごとに細かく分かれているのが特徴です。
一方で、改訂や学習効率を意識した構成として、数Ⅱと数B・数Cをまとめた「数ⅡBC」、数Ⅲと数Cをまとめた「数ⅢC」といったルートも用意されています。
①数ⅠA→数Ⅱ→数BC→数Ⅲルートの特徴
このルートは、範囲ごとに独立した冊子で学習を進めるオーソドックスな方法です。各分野が細かく分かれているため、学習範囲を明確に区切りやすく、学校の進度や授業と合わせやすいのが利点です。
問題の網羅度という点では、各冊子にその分野の基本例題から応用までが体系的に収録されており、内容が削られているわけではありません。
②数ⅠA→数ⅡBC→数ⅢCルートの特徴
このルートでは、関連性の強い分野を一冊にまとめることで、学習の流れをスムーズにすることを目的としています。例えば、数Ⅱと数B・Cの内容を横断的に扱えるため、微分積分と数列・ベクトルなどのつながりを意識しやすくなります。
問題数については、①のルートと比べて大幅に減っているわけではなく、重複する内容を整理した構成になっていると考えると分かりやすいでしょう。
問題内容や網羅度に違いはあるのか
結論から言うと、②のルートにある「数ⅡBC」の数Ⅱ範囲は、①の「数Ⅱ」と本質的に同じ内容を扱っています。また、「数ⅢC」に含まれる数Ⅲの範囲も、①の「数Ⅲ」と学習内容や難易度に大きな差はありません。
ただし、冊子構成の都合上、問題の並び順や章立ては異なります。そのため、同じテーマでも掲載位置が違ったり、周辺分野と一体で扱われていたりする点には注意が必要です。
どちらのルートを選ぶべきか
学校の授業進度に合わせたい人や、分野ごとに丁寧に仕上げたい人には①のルートが向いています。一方で、既にある程度理解が進んでいて、分野横断的に演習したい人には②のルートが効率的です。
いずれのルートでも、フォーカスゴールドとしての網羅性や難易度に大きな差はなく、自分の学習スタイルに合った進め方を選ぶことが最も重要です。
まとめ
フォーカスゴールドの①と②のルートは、問題の本質や網羅度に大きな違いがあるわけではありません。構成や見せ方が異なるだけで、扱っている数学的内容はほぼ共通です。自分の理解度や学習計画に合わせて、無理なく継続できるルートを選ぶことが、最終的な得点力向上につながります。


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