防火区画上の防火設備に関する規定は、安全性を確保するため非常に重要です。特に「随時閉鎖式防火戸」と「くぐり戸」に関する混乱が生じることがあります。この記事では、この2つの設備の関係と正しい取り扱いについて詳しく解説します。
随時閉鎖式防火戸とは?
随時閉鎖式防火戸は、火災時に自動的に閉鎖されることを前提に設計されています。通常、手で開けられ、閉めることができ、必要に応じて手動で操作できます。この防火戸の役割は、火災の拡大を防ぎ、避難経路を確保することです。
くぐり戸の要件と規定
くぐり戸は、通行のために開けられる防火設備で、一定の条件を満たす必要があります。具体的には、手で開けることができ、さらに自動的に閉まる機能が備わっていることが求められます。また、その幅、高さ、下端の床面からの高さに関しても規定があります。
随時閉鎖式防火戸がくぐり戸の条件を満たしている場合
質問にある通り、随時閉鎖式防火戸自体がくぐり戸の要件を満たしている場合、原則として新たにくぐり戸を設ける必要はないと考えられます。随時閉鎖式防火戸が手動で開閉でき、かつ自動的に閉まる機能を備えている場合は、くぐり戸として機能します。しかし、実際の現場でくぐり戸が設けられているケースもありますが、これは設計基準に基づいた慎重な判断によるものかもしれません。
設置基準と実務上の取り扱い
実際の現場で随時閉鎖式防火戸にくぐり戸が設置されている理由として、設計や施工時の安全策としてダブルチェックを行うためという場合が考えられます。特に重要な場所では、法的な基準に従い確実な防火対策を講じることが求められます。
まとめ
随時閉鎖式防火戸がくぐり戸の条件を満たしている場合、追加でくぐり戸を設置する必要は原則としてありませんが、安全を重視した設計が求められるため、現場ごとに慎重に判断されることがあります。適切な設置基準に従い、防火設備の効果を最大化することが重要です。


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