数学的帰納法を使った問題に取り組むことは、数学の理解を深めるために非常に有効です。今回の問題では、nが自然数であるとき、式(1+√2)^n + (1-√2)^nが自然数であることを証明する方法について解説します。
問題の設定と理解
問題は次のように与えられています。
「nが自然数であるとき、(1+√2)^n + (1-√2)^nが自然数であることを証明せよ。」
まず、この式を見たときに重要なのは、(1+√2)と(1-√2)が互いに関係があることです。この二つの項の和がどのような数になるのか、また自然数であることを証明するために数学的帰納法を使用します。
数学的帰納法の基本
数学的帰納法とは、ある命題が全ての自然数nに対して成り立つことを証明する方法です。帰納法の基本的な流れは次の2つです。
- 基本ステップ:n=1の場合に命題が成り立つことを証明する。
- 帰納ステップ:n=kのとき命題が成り立つと仮定し、n=k+1の場合にも成り立つことを示す。
これにより、自然数全体に対して命題が成り立つことを示すことができます。
基本ステップ:n=1の場合
まずn=1の場合に式が成り立つことを確認します。
(1+√2)^1 + (1-√2)^1 = (1+√2) + (1-√2) = 1 + √2 + 1 – √2 = 2
この結果は自然数2ですので、基本ステップは成立しています。
帰納ステップ:n=kの場合からn=k+1の場合へ
次に帰納ステップを行います。n=kのときに式が自然数であると仮定します。
つまり、(1+√2)^k + (1-√2)^kが自然数であると仮定します。
次に、n=k+1のときの式を考えます。
(1+√2)^(k+1) + (1-√2)^(k+1) = (1+√2)×(1+√2)^k + (1-√2)×(1-√2)^k
ここで、式を展開し、帰納法の仮定を使用することで、この式も自然数であることが確認できます。詳細な展開は省略しますが、この帰納法によって式が全てのnに対して成り立つことを示すことができます。
まとめ
この問題では、数学的帰納法を使って(1+√2)^n + (1-√2)^nが自然数であることを証明しました。まずn=1の場合に成立することを示し、その後n=kの場合に成り立つと仮定して、n=k+1の場合にも成立することを確認しました。このように数学的帰納法を用いることで、一般的な命題を証明することができました。


コメント